F10/A400/P200シリーズ ~ ±400V 電圧増幅器(高電圧アンプ)

高電圧:±100V~±400V
スルーレート:~500V/μs

■電子デバイス: 圧電素子、MEMS、 電子ビーム制御
■物理化学: 電気泳動実験、 液晶などディスプレイ材料試験
■光学/変調デバイスの変調信号
■生体(筋電等)実験デバイス試験
■その他、計測実験における 電場の生成/制御 などに

(株)東陽テクニカ 理化学計測部
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e-mail:keisoku[at]toyo.co.jp

特長

  • 電圧出力:
    ~ ±400V(A800型)
  • 広帯域:
    ~ 5MHz(F30PV型)
  • チャンネル数:
    1ch、2ch と 2ch+反転チャンネルの3種類
  • 2ch+反転チャンネル:
    差動出力時:1600Vpp(A800DI型)、800Vpp(A400DI型)
  • 出力電流:
    1A(P200型)、2A(P100型、F30PV型)
    任意波形/ファンクションジェネレータと組合わせて、高速・高電圧駆動波形を出力。

Fシリーズ及びAシリーズは、圧電素子、マイクロマシンやMEMS、液晶などの表示素子の連続駆動に最適な電圧増幅器(電圧アンプ)です。
出力電圧は、±100V、±150V、±200V、±300V、±400Vと機種が豊富です。
チャンネル数は、1chタイプ、2chタイプ、2ch+反転出力タイプ を用意しています。複数チャンネルは MEMS/マイクロマシン、液晶ディスプレイ等のアプリケーションに最適です。
周波数帯域は、200kHz~1MHzと広帯域です(サンプル容量300pF時)。速い周波数の波形も増幅することができます。
またスルーレートは、150V/us~300V/usと高速です(サンプル容量300pF時)。パルス波形も増幅することができます。
P100、F30PV型は、電流出力2Aで 比較的容量の大きいサンプルにもご使用いただけます。(最大負荷容量はご確認ください)
任意波形/ファンクションジェネレータと組合わせて使用することで、ユーザ定義の高速・高電圧駆動波形を出力することができます。

(電圧アンプ)

仕様

*最大電流以下にてご使用ください。周波数特性、スルーレートは印加する負荷容量によります。周波数特性グラフはお問合せ下さい。
モデル名 出力電圧 周波数特性
-3dB, 無負荷時
スルーレート
小負荷時
チャンネル数 最大出力電流
F10A ±100V DC~1MHz
(200Vpp)
400V/μsec *1 1ch 185mA *2
F10AD ±100V DC~1MHz
(200Vpp)
400V/μsec *1 2ch 185mA *2
F20A ±150V DC~1MHz
(300Vpp)
400V/μsec *1 1ch 150mA *2
F20AD ±150V DC~1MHz
(300Vpp)
400V/μsec *1 2ch 150mA *2
A400 ±200V DC~500kHz
(400Vpp)
400V/μsec *1 1ch 150mA *2
A400D ±200V DC~500kHz
(400Vpp)
400V/μsec *1 2ch 150mA *2
A400DI ±200V
(+反転)
DC~500kHz
(400Vpp)
400V/μsec *1 2ch+反転出力 150mA *2
A600 ±300V DC~350kHz
(600Vpp)
500V/μsec *1 1ch 75mA *2
A600D ±300V DC~350kHz
(600Vpp)
500V/μsec *1 2ch 75mA *2
A800 ±400V DC~300kHz
(800Vpp)
500V/μsec *1 1ch 60mA *2
A800D ±400V DC~300kHz
(800Vpp)
500V/μsec *1 2ch 60mA *2
A800DI ±400V
(+反転)
DC~300kHz
(800Vpp)
500V/μsec *1 2ch+反転出力 60mA *2
F30PV ±35V DC~5MHz
(60Vpp)
500V/μsec
(50Ω負荷)
1ch 2A *2
P100 ±50V DC~300kHz
(小信号)
DC~100kHz
(80Vpp)
30V/μsec *1 1ch 2A *2
P200 ±100V DC~200kHz
(小信号)
DC~80kHz
(200Vpp)
30V/μsec *1 1ch 1A *2

*1 以下にご注意願います。
大きな負荷を接続する場合、スルーレートは逆比例して低くなります。
また、発振する可能性があります。その場合は、出力部に発振防止用抵抗を設置することで防止することもできます。
負荷条件に合っていてもこのスルーレート仕様より速い立ち上がりの信号を入力すると、オーバーシュートやリンギングが生じる可能性があります。その場合は、入力部に簡単な外部フィルタを設置し、入力信号のスルーレートを遅くするようにして使用してください。(大きな負荷を使用する場合、オーバーシュートが発生するスルーレートは、仕様よりも更に低くなります。ご注意ください)

*2 各電圧増幅器は、以下の負荷仕様と異なる負荷を接続して使用しないようご注意ください。
F30PV型は抵抗∥容量(抵抗と容量の並列)または抵抗-誘導性(抵抗と誘導性の直列)
それ以外のFシリーズ・Aシリーズ・Pシリーズは、抵抗∥容量(抵抗と容量の並列)
上記以外の負荷を接続し、かつ最大電流を持続した場合、オーバーヒートする可能性があります(特に低い抵抗のみの場合)。

電波法について

10kHz/50Wを超えて製品を利用する場合は、高周波利用設備として総務大臣の許可が必要です。 許可申請は、製品の設置場所を管轄する総合通信局におこなってください。

関連法令

  • 電波法第100条 (高周波利用設備)
  • 電波法施行規則第45条 (通信設備以外の許可を要する設備)
  • 無線局免許手続規則第26条 (高周波利用設備の設置許可の申請)
  • 無線設備規則第65条 (通信設備以外の設備の電界強度の許容値)

★ 【FLCシリーズ 電圧増幅器】安全なご使用についての注意

PDFリンク

オプション

アクセサリ

入力フィルタ 6066型

電圧増幅器(Fシリーズ・Aシリーズ・Pシリーズ)の入力BNCに接続し、入力信号のスルーレートを300V/μs以下にします。

出力補助抵抗 6060型

電圧増幅器(Fシリーズ・Aシリーズ・Pシリーズ)の出力BNCに接続し、ある程度負荷が大きくても発振しないように出力抵抗を50Ωに変換します。

アプリケーション

差動出力型電圧増幅器として使用することにより、2倍の電圧出力が可能です。

A400DI型

Aシリーズの2チャンネルタイプには、位相反転出力付きの機種があります。(A400DI型、A800DI型)
この機種では、チャンネル1 に入力した波形の位相反転波形を出力する端子が設けられています。その反転出力をチャンネル2の入力に接続することにより、チャンネル1 出力に対して位相が180 度反転した波形が出力されます。
そのためこれらの機種では、チャンネル1 とチャンネル2の出力をサンプルの両側から正相と逆相の電圧を同期して入力することができます。
このためサンプルには、図の様に電圧増幅器の最大出力の2倍の差動電圧を印加することができます。