FAQ
TIPS、使い方のコツ
イミュニティソフトウェア(IM5、VI5)
ID.
Q. [IM5/CS] 電流プローブを使用した電流値の計算方法
A.
計算式
ソフトIM5/CSは以下の計算により電流値を表示します。
電流モニタレベル[dB(uA)] = レベル測定装置レベル[dBuV] - レベル測定系ファクタ[dB(Ω)]
レベル測定装置レベルは測定に使用しているスペクトラムアナライザまたはパワーメーターの読み値です。
レベル測定系ファクタは以下のように計算されます。
レベル測定系ファクタ[dB(Ω)] = 電流モニタ(プローブ)ファクタ[dB(Ω)] - ケーブルロス[dB] - アッテネータロス[dB]
電流モニタ(プローブ)ファクタ[dB(Ω)]は、電流プローブの校正証明書等にTransfer Impedance等の名称で記載されている値です。
計算例
例えば、ケーブルロス 1[dB]、アッテネータロス30[dB]、電流プローブファクタ10[dB(Ω)]の場合、
電流モニタ(プローブ)ファクタは、
10[dB(Ω)] - 1[dB] - 30[dB] = -21 [dB(Ω)]
となります。
このとき、レベル測定装置レベルが60[dB(uV)]であるとすると、電流モニタレベルは
60 - (-21) = 81 [dB(uA)]
となります。
なお、電流モニタの単位[dB(uA)]や、レベル測定装置の単位[dBuV]は、ソフトウェアIM5/CSの設定より表示を変更することができます。
イミュニティ測定画面上部メニューの[表示]-[単位設定]を選択します。
単位設定画面にて表示を変更します。
ソフトウェアでのレベル測定系ファクタ作成手順
上記のレベル測定系ファクタをソフトウェアIM5/CSにて作成する場合は以下の手順となります。
1. ケーブルロス、アッテネーターロスを、レベル測定系の伝達特性測定で測定します。
2. 校正証明書またはデータシートを参照し、電流モニタ(プローブ)ファクタを手入力します。
[ファクタの編集]-[レベル測定系伝達特性ファクタ]を選択します。
周波数毎にファクタを入力し、保存します。
3. 上部メニューの[編集]-[ファクタに他のファクタを加える]を選択し、
レベル測定系の伝達特性測定結果と、手入力したプローブのファクタ値を加算します。
この加算したファクタが、電流モニタで使用するレベル測定系ファクタになります。
ソフトウェアでのレベル測定系ファクタ設定手順
- イミュニティ測定条件の[レベルモニタ]タブにて[電流モニタ]を選択します。
- レベル測定系ファクタに電流モニタで使用するレベル測定系ファクタを設定します。