TIPS、使い方のコツ
ハードウェアに関するFAQ
Q疑似電源回路網(AMN)内蔵50Ω終端抵抗の耐電力
Schwarzbeck社製 NNLK8121型、NSLK8127型:10W
Rohde & Schwarz社製 ENV216型:1W
協立電子工業社製 KNW-343F型:2W
上記以外の製品の内蔵50Ω終端抵抗の耐電力をお問い合わせ場合は、東陽テクニカEMC自動測定システムお客様サポート(Emc-support@toyo.co.jp)までご連絡をお願いいたします。
なお、疑似電源回路網(AMN)内蔵の50Ω終端抵抗については、[擬似電源回路網(AMN)による試験結果の違い]についても合わせてご参照頂けますと幸いです。
QHAT-10+型10dBアッテネーターの簡易確認方法
アッテネーターの挿入損失は信号発生器とEMIレシーバー、スペクトラムアナライザにて確認できます。
もし、信号発生器をお持ちではない場合、デジタルマルチメーターを使用したDC抵抗測定にて簡易的に確認できます。
![](https://assets.toyo.co.jp/files/topics/35404_ext_11_1.jpg?v=1643186392)
HAT-10+型はΠ型アッテネーターですので、下記のように抵抗R1とR3が96 Ω、R2が71 Ωの抵抗で構成されています。
この回路の負荷を接続しない開放状態での抵抗値はMALE型とFEMALE側から見た場合のどちらについても61 Ωです。
![](https://assets.toyo.co.jp/files/topics/35404_ext_11_3.png?v=1643186392)
もし、測定結果が約61 Ωから外れている、または、MALE側とFEMALE側で測定結果が異なる、などの場合は、HAT-10+型の故障が疑われます。
Q単相3線式電源線用CDNを単相2線式電源線の試験に使用できますか
IEC61000-4-6伝導イミュニティ試験用の電源線用CDNは、試験対象の電源線の数や種類によりいくつかの分類があります。試験の際は、原則としてCDNの電源線は全て接続して使用します(*)。これ以外の接続で使用した場合、コモンモードインピーダンスが規格の要求と異なった状態での試験となりますのでご注意ください。
例えば、以下のような使用方法はいずれも規格要求を満足しない使用方法です。
- 電源線(3線)用のCDNを電源線(2線)の試験に使用する
- 三相5線式のCDNをアース線付き三相3線200V(合計4線)の試験に使用する
- 単相3線式のCDNを2台使用して三相3線200V(合計4線)の試験に使用する
*例外として、AMETEK社製CDN M016型はM2(2線)/M3(3線)を本体のスイッチにて切替えて使用することができます。
QBS5000型バンドセレクタのInterlock端子を使用して安全機能を利用したいです。接続するスイッチへの要求仕様はありますか?
バンドセレクタのInterlock端子からは+5VDCの信号を出力します。スイッチが短絡状態では約1.5mAの電流がスイッチに流れます。
このInterlock端子には機械スイッチを接続することを想定しております。スイッチまでにケーブルを引く場合でもなるべく小さい抵抗値とし、多くても総抵抗値が1kΩを超えないようにして下さい。
なお、製品製造時期や試験システム構成により上記仕様と異なる場合がありますのでご留意ください。ご使用の製品が上記仕様に該当するか不明な場合は、東陽テクニカEMC自動測定システムお客様サポート( Emc-support@toyo.co.jp )までご連絡をお願いいたします。
Q終端したEMクランプをデカップリングのために使用できるのはどのような場合ですか
IEC61000-4-6 Ed.4.0: 2013規格では、2つのポートを持つEUTのうち、その1つのポートのみにCDNが接続できる場合において、試験中にAEが誤動作してしまう場合に終端したEMクランプをデカップリングのために使用できると記載されています。
例
電源線(3線)を持つEUTと電源線(3線)を持つAEが通信線で接続されています。電源線(3線)への妨害注入にCDN-M3を使用します。![](https://assets.toyo.co.jp/files/topics/34480_ext_11_1.png?v=1631595835)
![](https://assets.toyo.co.jp/files/topics/34480_ext_11_3.png?v=1631595835)
Q東陽テクニカ製RFセレクタやRFバンドセレクタのINFORMATIONの内容を変更したい
東陽テクニカ製RFセレクタやRFバンドセレクタのINFORMATION部分は、システム変更などに対応するため、紙などに印刷した内容を貼り込めるように設計されています。
以下の手順にてINFORMATIONのパネルを取り外して、任意の内容へ変更して頂くことが可能です
INFORMATIONのパネルの取り外し方法
パネルを奥へ押し込みます。
パネルを下へずらします。
パネル上部の縁が出てくるので、引っ張り出します。
なお、貼り込む用紙は110mm x 65mmほどのサイズで製作ください。
QSchwarzbeck NNBM8124 Artificial Mains Network背面にMAINS FILTER CAPACITORスイッチがあります。CISPR25 試験時はどのように切り替えれば良いでしょうか
![](https://assets.toyo.co.jp/files/topics/31146_ext_11_1.jpg?v=1616047793)
![](https://assets.toyo.co.jp/files/topics/31146_ext_11_3.png?v=1616047793)
Qネットワークアナライザを使って、NSA(Normalized Site Attenuation)を測定しようと思います。 スペクトラムアナライザのようなMaxhold機能はありますか?
そのような機種をご利用ください。
例)
Keysight E5063A
[Display]-[Data Hold]-[Maximum]のボタン操作で機能します。
下記ヘルプファイルもご参照ください。
http://ena.support.keysight.com/e5063a/manuals/webhelp/eng/measurement/analyzing_data/holding_max_min_points_for_the_trace.htm
QDecoupling Clampはどのような場合に使用するのでしょうか
以下に使用例を示します。
例
アース線と電源線(3線)を持つEUTと電源線(3線)を持つAEが通信線で接続されています。アース線への妨害注入にはCDN-M1、電源線(3線)への妨害注入にはCDN-M3、通信線への妨害注入にはEM Clampをそれぞれ使用する場合を考えます。この時、EUTへの妨害注入は以下の3通りで行います。Decoupling Clampは、このうち[2. CDN-M1から注入]と[3. CDN-M3から注入]の場合に、通信線のDecouplingに使用します。
1. EM Clampから注入
2. CDN-M1から注入
3. CDN-M3から注入
![](https://assets.toyo.co.jp/files/user/202103041439_2.png?v=1614836399)
Q単相3線式の電源線への妨害印加にはどのようなCDNを使用すれば良いでしょうか
![](https://assets.toyo.co.jp/files/user/202103041438_2.png?v=1614836289)
QRFパワーアンプの使用方法
MILMEGA社製80RF1000シリーズ
<<注意:RFパワーアンプを使用する前に、RF INPUTに信号が入力されていないこと、RF OUTPUTにアンテナなどのトランスデューサーが接続されていることを確認してください。>>
起動方法
リアパネルの“MAINS SWITCH”をONにします。
フロントパネルの“STANDBY”ボタンを押します
フロントパネルの“ON”ボタンを押します。
<<注意:電源投入直後は内部の温度変化によりゲインが安定しないため、20~30分間ヒートランを実施してください。ヒートランの際はRF INPUTに信号を入力して実施してください。>>
終了方法
フロントパネルの“STANDBY”ボタンを押します
フロントパネルの“POWER SAVE”ボタンを押します
リアパネルの“MAINS SWITCH”をOFFにします。
MILMEGA社製ASシリーズ
<<注意:RFパワーアンプを使用する前に、RF INPUTに信号が入力されていないこと、RF OUTPUTにアンテナなどのトランスデューサーが接続されていることを確認してください。>>
起動方法
下図5番が電源ボタンになります。この電源ボタンをONにします。
フロントパネルのLINEの“ON”ボタンを押します
フロントパネルのRFの“ON”ボタンを押します
<<注意:電源投入直後は内部の温度変化によりゲインが安定しないため、20~30分間ヒートランを実施してください。ヒートランの際はRF INPUTに信号を入力して実施してください。>>
終了方法
フロントパネルのRFの“STANDBY”ボタンを押します
フロントパネルのLINEの“STANDBY”ボタンを押します
下図5番が電源ボタンになります。この電源ボタンをOFFにします。
Ametek社製CBAシリーズ(末尾が“B”のモデル)
<<注意:RFパワーアンプを使用する前に、RF INPUTに信号が入力されていないこと、RF OUTPUTにアンテナなどのトランスデューサーが接続されていることを確認してください。>>
起動方法
フロントパネルの“AC POWER”をONにします。
ディスプレイ内の“GAIN”が100%になるように“△▽”ボタンで設定します
ディスプレイ内の“STBY OPRT”ボタンを押します。ボタンが緑色に点灯し、STASUSがOPERATEに変わることを確認します。
<<注意:電源投入直後は内部の温度変化によりゲインが安定しないため、20~30分間ヒートランを実施してください。ヒートランの際はRF INPUTに信号を入力して実施してください。>>
終了方法
ディスプレイ内の“STBY OPRT”ボタンを押します。ボタンが消灯し、STASUSがSTANDBYに変わることを確認します。
フロントパネルの“AC POWER”をOFFにします。
Ametek社製CBAシリーズ(末尾が“D”のモデル)
<<注意:RFパワーアンプを使用する前に、RF INPUTに信号が入力されていないこと、RF OUTPUTにアンテナなどのトランスデューサーが接続されていることを確認してください。>>
・起動方法
フロントパネルの電源ボタンを"I"に倒し、起動します。![](https://assets.toyo.co.jp/files/user/202009071625_1.jpg?v=1599463529)
ディスプレイ内の“GAIN”が100%になるように“△▽”ボタンで設定します
![](https://assets.toyo.co.jp/files/user/202009071625_2.jpg?v=1599463529)
ディスプレイ内の“Standby/RF ON”ボタンを押します。RF Onの表示が白色に変わり、Standbyの表示が灰色に変わること、StatusがRF ONに変わることを確認します。
![](https://assets.toyo.co.jp/files/user/202009071625_3.jpg?v=1599463529)
<<注意:電源投入直後は内部の温度変化によりゲインが安定しないため、20~30分間ヒートランを実施してください。ヒートランの際はRF INPUTに信号を入力して実施してください。>>
・終了方法
ディスプレイ内の“Standby/RF ON”ボタンを押します。Standbyの表示が白色に変わり、RF Onの表示が灰色に変わること、StatusがStandbyに変わることを確認します。![](https://assets.toyo.co.jp/files/user/202009071625_4.jpg?v=1599463529)
フロントパネルの電源ボタンを"O"に倒し、終了します。
![](https://assets.toyo.co.jp/files/user/202009071625_5.jpg?v=1599463529)
QPACSユニット正面のFLICKER ON/OFFボタンを押してもLED表示がBYPASSのまま変化しません
![](https://assets.toyo.co.jp/files/user/202007071634_2.png?v=1594107293)
FLICKER ON/OFFボタンは、PACSユニットにリファレンスインピーダンスを内蔵している場合に、インピーダンスを切替えるボタンです。
当社よりPACSユニットを購入頂いたお客様は、外部のリファレンスインピーダンスをご使用されていますので、本ボタンは無効となっております。
QPMM社製LISNを手動制御で使用しています。測定相のLEDが点灯しないのですが、故障でしょうか?
なお、測定相の切替をリモート制御している場合、LEDが点灯します。
Q擬似電源回路網(AMN)による試験結果の違い
使用する擬似電源回路網(AMN)によって試験結果が異なります。
考えられる原因は何でしょうか?
最近、被試験物から発生する過大なノイズによって、擬似電源回路網(AMN)に内蔵された50Ω終端抵抗を焼損させたままご使用になるケースが増えています。
定期校正時には内蔵50Ω終端の性能も確認することをお勧めいたします。