Helix Coreサーバ管理者ガイド (2020.1)

バックアップとリカバリの計画

コミットサーバでは、マスターサーバと同じ「バックアップと高可用性/障害復旧」計画(HA/DR計画)を作成することができます。 エッジサーバには、固有の情報が含まれているため、バックアップ計画とHA/DR計画が必要です。 エッジサーバの停止が、マスターサーバの停止と同じだけ緊急の事態かどうかは、要件によって異なります。 エッジサーバのHA/DR計画の目標復旧時点(RPO)と目標復旧時間(RTO)は、コミットサーバに比べて低い場合もあります。

コミットサーバをバックアップから再構築する必要がある場合、コミットサーバのバックアップに先立って、各エッジサーバをバックアップまでロールバックする必要があります。

また、コミットサーバにローカルユーザが存在しない場合、完全複製されたエッジサーバからコミットサーバを再構築できます。 このシナリオでは、エッジサーバはコミットサーバの上位集合です。

エッジサーバのバックアップと復元は、オフラインレプリカサーバのバックアップと復元と同様に行えます。

  1. エッジサーバのチェックポイントのスケジュールを、コミットサーバで次回ジャーナルローテーションが検出される時に設定します。 以下に例を示します。

    $ p4 -p myedgehost:myedgeport admin checkpoint

    p4 pullコマンドは、コミットサーバで次回ジャーナルをローテーションするとき、チェックポイントを実行します。 チェックポイントのスケジュールを記録するため、エッジサーバのP4ROOTディレクトリにstateCKPファイルが書き出されます。

  2. コミットサーバで、ジャーナルをローテーションします。

    $ p4 -p mycommithost:mycommitport admin journal

エッジサーバの複製ステートファイルがバックアップに含まれる限り、エッジサーバを復元してサービスを再開することが可能です。 エッジサーバが長期間オフラインだった場合、コミットサーバでのアクティビティの取得が必要になる場合があります。

コミットサーバのフェイルオーバー計画の一部として、エッジサーバが新規コミットサーバを使用するようにリダイレクトされることを確認してください。

注意

コミットサーバにローカルユーザが存在しない場合、エッジサーバがチェックポイントに到達するまで、コミットサーバと比較して非常に長い時間がかかる可能性があります。 エッジサーバに対してコミットサーバとは異なるチェックポイントスケジュールを使用することを検討してください。 1つのコミットサーバに対して複数のエッジサーバを使用する場合は、エッジチェックポイントをずらすことで、すべてが一度に実行されシステムが停止するのを防ぐことができます。 エッジサーバのジャーナルローテーションは、コミットサーバのジャーナルローテーションと同じ時刻にスケジュールすることができます。