Helix Coreサーバ管理者ガイド (2020.1)

リモートディポとマルチサーバ展開

Helixサーバは大規模なネットワークの待機時間に対処するように設計されており、本来、リモートサイトにクライアントワークスペースを持つユーザをサポートします。 1台のHelixサーバがインストールされている環境の場合、共同開発プロジェクトに参加しているメンバーの地理的な場所に関係なく、そのままの構成でプロジェクトを進めることができます。

共同開発プロジェクトを分割し、複数のHelixサーバシステムで行っても、スループットが改善されることはなく、通常は管理が複雑になるだけでしょう。 複数のサイトに分散している開発者が同じコードで作業を行う場合は、マルチサーバのインストール環境を設定することをお勧めします。

ただし、他の組織の成果物を定期的にインポートしたりエクスポートしたりする場合には、コードドロップの手順を合理化するためにPerforceのリモートディポは利用価値があると言えます。

リモートディポを使用する場合は、ユーザのクライアントアプリケーションは、ユーザのP4PORT環境変数または同等の設定で指定されたHelixサーバを、2つ目のリモートHelixサーバへのアクセスに利用します。 ローカルのHelixサーバはリモートのHelixサーバサーバと通信し、そのファイルのサブセットにアクセスします。

リモートディポは、共有開発ではなく共用コードをサポートするように設計されています。 このオプションを使用して、別々のPerforceシステムを持つ独立した組織が、Perforceのそれぞれの環境で変更を反映できるようにします。 簡潔にまとめると、次のようになります。

  • 「リモートディポ」とは、Helixサーバ上に存在するディポであり、タイプがremoteです。 2つ目のHelixサーバ上に存在し、タイプが「ローカル」のディポを参照するポインターとしての働きをします。
  • リモートディポのユーザは多くの場合、独立した組織間でソフトウェアの統合を担当しているビルドエンジニア、またはハンドオフの管理者です。
  • リモートディポのユーザとそこに常駐するリモートサーバの管理者に対して、利用できるファイルを管理します。ローカルサーバのユーザに対してではありません
  • セキュリティの要求については、「リモートディポへのアクセスを制限する」を参照してください。

コードを共有する別の方法については、「フェッチとプッシュを使用した分散開発」を参照してください。