レプリカサーバをアップグレードする
マスターサーバをアップグレードする前にレプリカサーバをアップグレードする
マスターサーバからの複製を行うサーバを最初にアップグレードすることをお勧めします。 レプリカが互いに連鎖している場合は、マスターから最も遠いダウンストリームに位置するレプリカからアップグレードを開始し、マスターサーバに対してアップストリームの方向へと順にアップグレードを行ってください。 直近のアップストリームのサーバのアップグレードが完了するまで、ダウンストリームのレプリカは停止したままにしてください。 アップグレードを行う間隔は最短に抑えてください。
リリース2013.3では、メタデータをdb.*
ファイルに保存する方法に影響する大きな変更が導入されました。ただし、データベーススキーマ、チェックポイントの形式、ジャーナルファイルについては、2013.2と2013.3で違いはありません。
そのため、2013.2から2013.3にアップグレードする場合は、マスターのアップグレードが完了するまでレプリカを停止しておけばそれで済みますが、2013.3のマスターを再起動する前に、レプリカとそのダウンストリームのすべてのレプリカを2013.2以上にアップグレードする必要があります。
2013.2以前のリリースから2013.3以降のリリースにアップグレードする場合:
- すべてのアーカイブの転送処理が完了してから、レプリカをシャットダウンしてアップグレードを開始します
- レプリカを再起動する前に、レプリカサーバのルートにある
rdb.lbr
ファイルを手動で削除する必要があります
p4 pull環境でレプリカサーバをアップグレードする手順
マスターサーバのホスト名やIPを変更している場合は、追加の手順が必要になります。
ここで説明する手順は、すべてのレプリカタイプに共通する手順です。読み取り専用レプリカサーバ、転送レプリカサーバ、コミットエッジアーキテクチャのいずれで作業を行う場合も、ここで説明する手順を実行してください。
レプリカサーバ上での手順
- 「p4 admin stop」コマンドを使用してレプリカサーバを停止します。
- 次のコマンドを実行して、レプリカサーバのチェックポイントを取得します: p4d -r /usr/replica/root -J journal -jd checkpoint
- レプリカサーバのp4d実行可能ファイルを置き換えます。
- 次のコマンドを実行して、レプリカデータベースをアップグレードします: p4d -r /usr/replica/root -J journal -xu
- 各レプリカサーバで手順1 - 4を繰り返し実行します。
マスターサーバ上での手順
- 次のコマンドを実行して、マスターサーバを停止します:
p4 admin stop
- 次のコマンドを実行して、マスターサーバのチェックポイントを取得し、バージョンファイルのバックアップを作成します:
p4d -r /usr/master/root -J journal -jc prefix
「prefix」は、実稼働環境で使用されるジャーナルプレフィクスです。
注意アップグレードプロセスの実行中にエラーが発生した場合は、上記のチェックポイントを使用してデータを復元する必要があります。これ以外の復元方法はありません。
- マスターサーバのp4d実行可能ファイルを置き換えます。
- 次のコマンドを実行して、マスターデータベースをアップグレードします。
p4d -r /usr/master/root -J journal -xu
- 次のコマンドを実行して、アップグレードされたマスターサーバを起動します:
p4d -p 1666 -r /usr/master/root -J journal -d
アップグレードされた各レプリカサーバ上での手順
サーバを起動します。
p4d -p 6661 -r /usr/replica/root -J journal -d