株式会社インターネットイニシアティブ様:テスト自動化支援ツール「Spirent iTest」



株式会社インターネットイニシアティブ
( IIJ )

プロダクト本部
基盤プロダクト開発部
応用開発課 課長
齋藤 透 氏

プロダクト本部
プロダクト推進部
品質保証課
松澤 秀邦 氏

プロダクト本部
プロダクト推進部
品質保証課
浅沼 由章 氏

課題背景

“ファームウェアテスト、自動化しなければ回らない”

同社は「SA-W1」を始め高機能ルータ「SEIL」などを日本で自社開発する。特に品質には神経を配っており、ソフトウェアに関してはプロダクト開発部の中に独立した品質保証課を設け、ファームウェアなど設定した基準を満たすまで徹底してテストを行う体制を敷いてきた。その中にあって、テスト自動化は、同課が業務効率向上を図る上で早くから取り入れてきた習慣である。プロダクト本部基盤プロダクト開発部 応用 開発課 齋藤透課長は語る。
「開発初期は一日一回という頻度でファームウェアが出ます。毎日それを人が手動でテストするのは物理的精神的にも困難で、自動化しないかぎり回らない業務でした」
自動化のためのツールは、当時まだ一般にはなじみがうすく、“ないものは自分たちで作る”という自主独立の精神風土もあって、自社開発で用意するのが常だった。
2年前、これまで活用してきたテスト自動化ツールのプラットフォームが、エンド・オブ・サービスを迎えることになった。その先も使い続けるためには、新しいプラットフォームに移植して作り直す必要がある。そこで今回は市場製品も調査し、自社開発ツールとの長所短所を比較することになった。市場製品の選択は絶対ではなく、もしもめがねにかなう製品がなければ、そのまま自社開発を続けるつもりだった。

“エンジニアはテスト業務の遂行に専念しよう”

品質保証課は2つの製品を調査の候補に挙げ、約2週間かけて機能、性能を評価した。実はエンジニアの立場からすれば、自社のニーズに合わせて開発したツールと比べると、どちらもいく分かフィット感が物足なかったようだ。しかし、最終的に同課はSpirent iTestを選択した。
プロダクト本部プロダクト推進部 品質保証課 松澤秀邦氏は、その理由として大きく3つあると語る。
「1つめは製品の成熟度です。実は今までもテスト自動化ツールは何度か試してきたのですが、そのたび“まだ自社開発ツールの方が上”と思いました。しかし、今回は結構作りが練れてきた感じがして、“これならうちでも使えそうだ”と考えが変わったんですね。
2つめは価格です。自社開発、比較した製品の中でSpirent iTestがいちばんコストパフォーマンスが高かった。
3つめはサポート力です。テスト自動化ツールは導入して終わりではなく、こまめに保守していく必要があるので、販売元とのコミュニケーションが重要です。その点、東陽テクニカの対応が迅速で丁寧だったので、この会社なら安心できると確信しました」
自社開発という道を選ばなかったことについて、齋藤氏は次のように語る。
「提供するサービスアダプタの種類が増えており、エンジニアにはテスト業務の遂行という本業に専念してほしいという思いがありました。
また、松澤のいうとおりテスト自動化ツールは保守が必要です。テスタがどんどんバージョンアップしますから、ツールもそれに合わせて改修を行わなければなりません。しかし、スタッフが多忙であったり、人事異動でツールの中身がわかるエンジニアがいなくなったりすると、それが難しくなります。自社開発は、作るのはよくてもその後の保守が大変。そのため、今回は使う側でしっかり活用した方がいいと判断しました」

導入効果

“予約/ 並列実行できるのはツールならでは”

Spirent iTestは、予定どおり導入され、品質保証課における日常の仕事道具の1つとなった。同社ではファームウェアをほぼ月に1度の頻度で更新するが、そのつど約1ヶ月かけて20数項目の性能テストを行う。いずれも一度走らせたら3日間はノンストップという非常に長いシナリオだ。松澤氏はSpirent iTest の使い勝手を次のように語る。
「予約実行、並列実行できるのがいいですね。私が端末の前にいなくても、人手がなくてもテストを前に進められるので、業務効率向上に役立っています」
一方、プロダクト本部プロダクト推進部品質保証課 浅沼由章氏はこう語る。
「GUIツールに慣れたテストエンジニアには、敷居が低いツールだと思います。私はときどきサポートに入る程度ですが、周りに聞かなくても画面を見ればどう操作すればいいかわかりますから」
手動によるテストであれば、エンジニアはファームウェアが出るたび少なくとも400時間は端末の前に居続ける必要があるのを、Spirent iTestの活用によって1/10になった。この先さらに並列実行を進めていけばもっと省時間できる見込みもある。
高いスキルを持つプロフェッショナル集団 IIJ 品質保証課に認められたテスト自動化ツール、それがSpirent iTestだった。

導入製品

Spirent iTest

Spirent iTestは、テスト自動化ソフトウェアツールです。
ネットワーク機器のテスト自動化はもちろんのこと、WebやJava Swingといったアプリケーションテストや各種ネットワークテスト機器も同時に制御することができます。合否判定や条件分岐など様々なアクションを記述することができます。

お客様からのご意見・ご要望

自社開発は、作るのはよくてもその後の保守が大変。今回は使う側でしっかり活用した方がいいと考えました。

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