サクサ株式会社様:テスト自動化支援ツール「Spirent iTest」

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saxa佐々木淳二氏

開発本部
ソフトウェア開発部
担当マネジャー
佐々木 淳二 氏

saxa橋本昌弘氏

開発本部
ソフトウェア開発部
担当係長
橋本 昌弘 氏

saxa岩脇直也氏

開発本部
ソフトウェア開発部
岩脇 直也 氏

課題背景

技術力の高いエンジニアが数ヵ月もかけて行なう製品試験

サクサ株式会社(以下、サクサ)では、ビジネスホンやセキュリティ装置、アミューズメント開発を手掛けてきた。近年、需要の高まりに応じてネットワーク製品の開発にも取り組むなどビジネスを拡大させる中、製品検証にかける工数が課題視されるようになった。
「ネットワーク製品の試験項目は1000項目以上あり、期間は数ヵ月にも及びます。しかも未経験者では精度も作業効率も上がらないため、高い技術を持ったエンジニアを充てなければなりません。社内のスタッフで足りないときは派遣スタッフにも頼っていました」(佐々木氏)
ソフトウェアのバージョンアップ時には既存機能の試験を省略するなどの工夫もしていたが、試験期間の短縮や効率向上に劇的な効果は挙げられていなかった。そこで模索を始めたのが試験の自動化だ。
「試験への負担を減らすことはもちろん最大の目的ですが、機械なら夜間にも試験を続けられるので、バージョンアップ時の試験項目省略も避けられ、品質向上にもつながると期待しました」(岩脇氏)

導入効果

属人的技術のシナリオ化が導入成功のカギを握る

スペック比較を行うなど、いくつかの製品について検討した結果、選ばれたのがSpirent iTestだった。試験に必要なプロトコルに対応しているのはもちろん、Avalancheなどの機器と組み合わせて試験を自動化できることや、試験自動化に向けたサポートにも期待できることなどが決め手となっての導入だった。
「試験を自動化すること自体、サクサとして初めての取り組みだったため、iTestの使い方だけではなく自動化を進めるためのノウハウなど、導入後のサポートにおおいに期待しました。実際、メンバーを集めてオンサイトでミーティングを行なって疑問を解決するなど、導入段階から手助けしてもらえました」(橋本氏)
試験の自動化による効果自体は、すぐに体感できた。従来は数人がかりで行なっていた試験も一晩で終わり、結果判定も明確だ。こうした効果を実際の製品試験で得るために、サクサはシナリオの作り込みに注力した。
「最初のシナリオの作り込みは生みの苦しみでした。試験に慣れているエンジニアは試験項目の行間を読み、必要な作業と試験結果の判定を行なっていましたが、それらの属人的スキルを明文化してシナリオに落とし込むのは簡単ではありません。しかししっかりしたシナリオが完成すれば、そうした高い技術を持つエンジニアを開発などより有意義な工程に充てられます」(佐々木氏)

導入製品

Spirent iTest

Spirent iTestは、テスト自動化ソフトウェアツールです。
ネットワーク機器のテスト自動化はもちろんのこと、WebやJava Swingといったアプリケーションテストや各種ネットワークテスト機器も同時に制御することができます。合否判定や条件分岐など様々なアクションを記述することができます。

お客様からのご意見・ご要望

シナリオや試験ノウハウの共有で社内の製品試験全体の効率化へ

製品試験にiTestの活用を始めたサクサは、すぐに次のステップに向けて取り組みを始めている。それは試験シナリオづくり自体の効率化だ。
「実際に試験の自動化を始めてみてわかったことは、試験全体の構造を考え、試験項目をシナリオに盛り込んでいくのも一種の開発だということです。ですから、もしかしたら製品が出来上がってから試験項目を挙げてシナリオを作るのではなく、製品設計の段階から試験シナリオを作り込んでいく方がいいのかもしれません。現在はそうした手法をいろいろと模索しているところです」(佐々木氏)
開発工程における試験の位置づけや、人手をかけるタイミングが変わり一時は負担が増えるかもしれない。しかし効率的な手法が確立されればさらに楽に、より高品質な製品を送り出せるようになるはずだと信じて、新たな試験体制の構築は進められている。
「ひとつの製品だけではなく、社内全体を見据えた効率化も同時に進めなければならないと考えています。そうすれば社内全体の試験を効率化し、品質も高いレベルで統一できるはずです。その手法は今はまだわかりません。シナリオのモジュール化なのか、パラメータの外部化なのか。もしかしたら、試験を専門に行なう部署を持つことがゴールかもしれません」(佐々木氏)
目の前の製品の試験にかかる時間を短縮するという短期的な目的だけではなく、試験の自動化がサクサにもたらす大きなメリットを見据え、取り組みはこれからも続いていく。

「社内全体を見据えた効率化を進めなければなりません」佐々木氏

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