「ローカル5G合同検証会」に参画、マルチベンダ間相互接続性能を検証
 ~ローカル5G対応ソリューション「iBwave」、「Sigma」を活用 ローカル5Gのさらなる普及を支援~

2025.02.17

2024年9月27日(金)にNTT中央研修センタで開催された、ローカル5G普及研究会(※1)主催の「第4回ローカル5G合同検証会」に参画しました。この検証会では、ローカル5G普及研究会の会員企業や団体が最新のローカル5G対応機器を持ち寄り、合同で検証を実施し、さまざまな課題や要望に対応できるノウハウを生み出すことで、ローカル5Gの発展を加速させることを目指しています。

21の参加企業・団体により構築されたローカル5Gネットワークのマルチベンダ間相互接続性能を検証しました。

※1 東京大学 中尾彰宏教授を委員長として、NPO法人ブロードバンド・アソシエーションによって2020年に設立。東陽テクニカも同年に入会し、計測技術のノウハウや計測器の提供などの活動を通してローカル5Gの普及に向けた活動を続けています。

「ローカル5G合同検証会」概要

ローカル5G普及研究会の会員企業や団体が最新のローカル5G対応機器を持ち寄り、合同で検証を実施し、さまざまな課題や要望に対応できるノウハウを生み出すことで、ローカル5Gの発展を加速させることを目指す活動で、2022年から始まりました。
今回から新たに外部公開の時間が設けられ、様々な企業・団体やアプリケーションとの連携を深めることで、新たな利用領域を開拓し、利用者の拡大にも取り組んでいます。

今回の検証会と東陽テクニカの取り組み

今回の検証会には東京大学やトレンドマイクロ、NTT東日本など21の企業・団体が参加し、各種検証項目を実施しました。
東陽テクニカは、株式会社メリテックの協力の元、「電波強度のシミュレーションと実測」「ローカル5G無線品質・スループット測定」の2項目を担当し、各社・団体が持ち込んだ機器を相互に接続して実際に運用が可能であることを検証しました。
それぞれの検証には、東陽テクニカ取り扱いのiBwave社製のワイヤレスネットワーク設計アプリケーションや、メリテック社のモバイルネットワークモニターを使用しました。
モデリングや実測データとの比較、会場基地局内の通信ログ収集や無線品質の可視化を通じて、ローカル5G環境の電波強度シミュレーションや無線品質サーベイを行い、考察や改善点を提示しました。

参加検証項目と製品

検証項目 検証内容 使用機材
電波シミュレーションと実測の比較
  • 合同検証会に設置された基地局の電波伝搬のシミュレーションを実施
  • 電波の実測を行い、シミュレーションとの比較を実施
  • iBwave Design
  • iBwave PRiSM Scanner
    (カナダiBwave Solutions, Inc.製)
ローカル5G無線品質・スループット測定
*メリテック社と共同実施
  • ローカル5Gモバイルネットワークのモニタツールにより、シールドテント外に設置されたスマートフォンやデバイスの実機~基地局間の通信ログを収集
  • 無線品質やスループットなどを観測して可視化
  • Sigma-ML
  • Sigma-LA
  • Sigma-PA
    (株式会社メリテック製)

今回の検証会で使用した各製品の主な特長

「iBwave PRiSM Scanner」

iBwave製品による電波伝搬シミュレーションイメージ

iBwave製品による電波伝搬シミュレーションイメージ

  • 軽量のスキャナおよびスペクトラムアナライザ
  • 手のひらサイズ(87mm x 61mm x 12 mm)で重さわずか170g
  • iBwave Mobile Surveyと連携可能

「iBwave Design Enterprise」

  • 業界標準の屋内ワイヤレスネットワーク設計ソリューション
  • 3Dモデリングツールを内蔵、設計レイヤを切り替えて、表示のカスタマイズが可能
  • サードパーティ製の収集ツールおよび屋外プランニングツールとの統合可能

「Sigma-ML/LA/PA」

「Sigma-ML」無線品質測定イメージ

「Sigma-ML」無線品質測定イメージ

  • LTE/5G/ローカル 5Gモバイルネットワーク測定ツール
  • 「Sigma-ML」はスマートフォン単体で、「Sigma- LA」はスマートフォン/CPE/デバイスなどをPCに接続して測定可能
  • 「Sigma-PA」は解析専用アプリケーションで、ユーザフレンドリーなマルチビューを通して、Sigma-ML/LAのデータをさらに詳細に細かい時間粒度で解析可能
  • 実端末と基地局間の通信ログの取得、通信ログから無線品質やスループット低下などの問題事象の「見える化」を実現

<ローカル5G普及研究会からのコメント>

ローカル5G 普及研究会は、2020年3月から、これからのローカル5G サービスの普及を図るために、参加各企業・団体が自ら手を動かし、相互の接続検証等を通じて普及に必要な環境整備の課題解決、ものづくりとパートナー形成、ユースケースの探求を通じて成功モデルケースを確立する活動を継続しています。
近年機器類の小型化、低価格化が進んできており、ローカル5Gサービスの実際の現場への適用例が急速に拡大し、本格的な普及期を迎えております。
このような実業務としての現場においては、ローカル5Gサービスの設置・運用環境が非常に多岐に渡り、サービスを安定的に運用するためには、個々の機器類の機能・性能に加えて、ネ ットワークエリア設計・構築が非常に重要な要素となり、今後ますますその重要性は増してくるものと想定されます。
東陽テクニカ様がお持ちのネットワークエリア設計支援 ツール、無線品質・スループット測定ツール、サポート力はこれからのローカル5G サービス普及に必要不可欠の要素です。
普及研究会の合同検証会で得られた知見を蓄積していただき、ローカル5Gサービス普及の重要なキーとしての役割を発揮されることを期待しております。

NPO 法人ブロードバンド・アソシエーション Web サイト:https://www.npo-ba.org/

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