光回線L1スイッチソリューション「Sシリーズ」
特長
CALIENTが世界中500,000以上の光接続で導入し、その能力が証明されている3D Optical MEMS技術をベースとした、新製品のS-Series Optical Circuit Switchは、高い信頼性、スモールフォームファクタ、低消費電力および低コストといったメリットを提供するだけでなく、真の全光スイッチがもたらす効果をさまざまなネットワークアプリケーションで実感できる使いやすさを実現します。
- 小型:7RU シャーシ
S320 Model(320ポート Tx/Rxペア、LCコネクタ) - 低消費電力:通常 45 W
- 低コスト:データセンター、サービスプロバイダおよびメディアプロダクションネットワークへの導入をサポート
- 低挿入損失:最大挿入損失 3.0 dB
- 超低遅延:全光接続で、ほぼ遅延なし(30 ns 未満)
- 拡張性が高い:100 Gbps 以上のすべてのデータレートに対応
- プロトコル無依存:シングルモード光ファイバですべてのプロトコルに対応
- 信頼性:世界中 500,000 以上の光ファイバターミネーションに導入されている、実績のある 3D MEMS 設計
- インストール、統合および使用が簡単:ブラウザからの GUI 操作、EMS 対応、およびコマンドライン・インタフェース (TL1)、SNMP、CORBA、 OpenFlow をサポート
- 組み込み型光電力監視:すべての入力/出力用光ファイバを監視することで、強力なネットワーク診断機能を提供
テクノロジー
S-Series Optical Circuit Switchは、微小電気機械システム(Micro-Electro- Mechanical Systems:MEMS)光スイッチを使用してシングルモード光ファイバ間の接続の確立、監視および切り替えを行う320ポートの全光(OOO)スイッチです。接続は、光ファイバ間で確立され、任意のデータレートまたはプロトコルの信号を送ります。S-Seriesのすべての入力用光ファイバは、S-Seriesのどの出力用光ファイバにも接続できます。
S-Series Optical Circuit Switchは、MEMS Switch Module(MSM)をその核としています。入力用光ファイバはMSMに接続され、MSMにより目的の出力用光ファイバとの接続が確立されます。入力および出力用光ファイバから分岐した光が、Optical Monitoring Module(OMM)に送られ、既存の接続の監視、および新しい接続の確立と最適化が可能になります。光は、光ファイバタップカプラーを使用して分岐され、ミラードライバが、各MEMSミラーに電圧を供給することで、各接続を制御します。
光は、実証済のCALIENT MEMSプロセスで形成された微小なシリコンミラーアレイを使用して、入力用光ファイバから出力用光ファイバに向けられます。S-Seriesを通して送られる光信号は、MSM320の3つのセクションである、各入力用光ファイバからその入力ミラーに光を向ける入力コリメーターアレイ、MEMS入力ミラーアレイとMEMS出力ミラーアレイで構成されるミラーマトリクス、および各出力ミラーからの光を結合してその出力用光ファイバに戻す出力コリメーターアレイを通ります。高品質ミラーおよびコリメーターと、各ミラーの位置の精密な電気的制御により、S-Series Optical Circuit Switchの通常50 ms未満の切り替え時間と、3.0 dB未満の光損失が実現します。
ユーザーは、信頼性に優れた冗長制御プロセッサを介してS-Series Optical Circuit Switchの管理および通信を行います。CORBAインターフェイスおよびWebベースGUIのほかに、TL1コマンドセットおよびSNMPv3がサポートされます。OpenFlow API for SDNアプリケーションも利用可能です。
仕様
光学
ポート数 | 入出力320(Tx/Rxペア) |
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シングルモード光ファイバ、波長域 | 1260~1630 nm |
チャネル設定時間 | 50 ms 未満 |
スイッチ再設定時間(全ポート) | 通常 200 ms |
パス遅延 | 30 ns 未満 |
偏波依存損失 | 0.3 dB 未満 |
1550 nm での波長分散(EoL) | 0.25 ps/nm |
静的クロストーク | -60 dB |
動的クロストーク | -38 dB |
入力ダイナミックレンジ | +5 dBm~-20 dBm |
切り替えサイクル | 10^12 |
挿入損失(EoL) | 最小 0.8 dB 通常 1.8 dB 最大 3.0 dB(O,S,C 帯) |
波長依存損失 | 1.0 dB |
反射損失(EoL) | 通常 41 dB 最小 35 dB |
環境
温度 | 動作時:5°~ 55°C(41°~ 130°F) 非動作時:-40°~ +70°C(-40°~ 158°F) |
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湿度 | 動作時:10%~90%(結露なし) 非動作時:-5%~93%(結露なし) |
高度 | 動作時:最大 1,600 メートル 非動作時:最大 12,000 メートル |
電力
電源 | -48v DC 二重冗長化(A/B)
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消費電力 | 通常 45 W |
機械
サイズ | 幅17.5” x高さ12.2” x奥行19”(445 x 310 x 483 mm) |
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使用時重量 | 45 lbs.(20.5kg)、積込重量:55 lbs.(25kg) |
規制対応
安全性 | UL 60950、EN 60950-1、CSA 69950 |
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EMI/EMC | FCC Part 15 Subpart B、GR-1089-CORE、 EN 55022、Class A、EN 55024 |
環境 | GR-63-CORE(NEBS)、EN 300019 |
目に関する安全性 | CFR Title 21 Part 1040 Class 1 |
I/P 電圧 | ANSI T1.315-2001 |
管理
インターフェイス | デュアルギガビットイーサネットポート シリアルコンソールポート 外部向けアラーム機能 Web GUI |
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通信プロトコル | TL1 コマンドセット SNMPv3 CORBA OpenFlow API |
アプリケーション
- 企業やクラウドコンピューティングのデータセンターおよび都市圏内のソフトウェアディファインドネットワーク(SDN)における柔軟で拡張可能なオンデマンドの光レイヤー最適化
- サービスプロバイダの広域ネットワークにおけるHigh port count Colorless, Directionless and Contention-less(CDC)ROADMの実現
- マルチテナントのデータセンターおよびコロケーション設備におけるソフトウェアディファインド光スイッチ
- 高価値の海底ケーブルネットワークのリモート設定および復元
- Fiber To The Home(FTTH/FTTP)ネットワークにおけるサービスアクティベーションおよびテストの自動化
- 光ネットワークにおける複数のネットワーク障害からの迅速な災害復旧
- ラボオートメーションおよびサイバーレンジ用途における高価値リソースの共有
- 不正加工やサイバー攻撃に対する重要なネットワークインフラストラクチャの保護