FAQ
HYPACKに関する質問
3.測地系(Geodesy)
ID.Q3-4
Q. ローカルグリッドにおけるGPS使用の注意(Working on a Local Grid Using GPS)
A.
時折、多くの測量士が、ローカルグリッド上で調査を行う必要があります。これらのローカルなグリッドは、各現場の要求に合うように起点、回転角が設定されます。それに加えポジショニングには使用しやすさとその精度からGPS を使用します。ここで問題となるのはGPSの出力するデータはローカルグリッドではなくWGS-84に基づいているということです。そこで、測量士は、そ のWGS-84の緯度・経度をローカルなグリッド座標に変換する作業が必要となります。この変換作業はHYPACK MAX可能です!
この変換を行うために、調査エリアに少なくとも2つのテストポイントが必要となります。あなたは、それらのポイントのローカルな座標、及び、投影における同じポイントのための座標値を知っている必要があります。
HYPACK、®MAXのGEODETIC PARAMETERSプログラムで利用可能な投影は平面座標系、及び、UTMシステムのうちのどちらかです。
以下、下記に揚げる例を使用して説明します。:
Point # | ローカル座標 | NAD-27 北フロリダ座標 |
---|---|---|
1 | X = 4000.00 Y = 25000.00 |
X = 2779078.11 Y = 368284.56 |
2 | X = 4500.00 Y = 25000.00 |
X = 2779577.98 Y = 368296.18 |
3 | X = 4500.52 Y = 30346.25 |
X = 2779454.27 Y = 373641.14 |
4 | X = 4240.35 Y = 30641.85 |
X = 2779187.30 Y = 373930.62 |
異なるセットポイントの間の相対距離、及び、回転角を比較するために、私は、ローカル座標系とNAD-27座標系グリッド北からの方位差を計算します。北方 向の座標差を東方向の座標差で除算した値のアークタンジェントとることによって算出されます。(ただし、どのような象限にいるかに対する注意を払う必要が あります。)
Point Pairs | ローカル座標上の方位角 | 平面座標上の方位角 | 差 |
---|---|---|---|
1-2 | 90.0000 | 88.6683 | 1.3317 |
1-3 | 5.3485 | 4.0169 | 1.3316 |
1-4 | 2.4394 | 1.1079 | 1.3315 |
2-3 | 0.0056 | 358.6741 | 1.3315 |
2-4 | 357.3650 | 356.0336 | 1.3314 |
3-4 | 318.6476 | 317.3165 | 1.3311 |
Average |
1.3315 = 1º 19' 53.4" |
Point Pairs | ローカル座標上の距離 | 平面距離 | 縮尺率 |
---|---|---|---|
1-2 | 500.00 | 500.005 | .999990 |
1-3 | 5369.628 | 5369.772 | .999973 |
1-4 | 5646.967 | 5647.116 | .999974 |
2-3 | 5346.250 | 5346.392 | .999973 |
2-4 | 5647.822 | 5647.968 | .999974 |
3-4 | 393.786 | 393.791 | .999987 |
Average (long distances) |
.999974 |
最初にGEODETIC PARAMETERS でNAD-27フロリダ北方平面座標系のセットアップを行います。Grids欄をState Plane NAD-27’にセットし、ZoneにFL-0903 Florida North LCCにセットします。この場合、楕円体はWGS-84 、GRS-1980のいずれでもないので、データ変化をしなければなりません。
Use CORPSCONボタンをクリックし、そして、適切な緯度‐経度を入力します。
本例の場合は下記の緯度経度を入力します。
緯度= N29º59’ 23.42416
経度= W82º02’ 19.37624
CORPSCONデータベースから抽出されたパラメータは以下の通りです。
デルタX = 0.77
デルタY = -125.97
デルタZ = -196.12
Local Grid Adjustmentパラメータを設定するために、Grid欄にnoneを設定します。その後、Local Grid Adjustmentをチェックすると、Local Gridボタンをクリックすることが可能になります。
[Grids欄に‘none’にセットしない限り、このエリアにアクセスすることができません。]
計算された情報に基づいて、次のパラメータを入力します。:
Coordinates of grid origin 欄にポイント1のフロリダ北方平面座標系の座標値を入力します。
Grid Parameters欄にポイント1のローカル座標及び、前のページで計算されたRotation、Scaleを入力します。
Local Grid Definitionウィンドウを閉じ、GEODETIC PARAMETERSを閉じます。
これをテストする最も良い方法は、Utilities – GeodesyのGRID CONVERSIONプログラムを使用することです。このプログラムは、WGS-84系の緯度経度をローカル座標系の緯度経度に変換し、そして、それを平面座標系に変換します。