物性評価ソリューションマガジン Vol.03

・強誘電体:FCE10 シリーズ強誘電体特性評価システムのご紹介

平素より弊社製品をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。

近頃急に気温が下がったせいか、町でもマスク姿の人を良く見かけます。 風邪の予防にお勧め食材の例は、ニンジン(ビタミン A)、ゆず(ビタミン C)、 鮭(ビタミン E)、鶏ささみ(タンパク質)、しょうが(保温効果)だそうです。 この食材なら、お鍋が思いつきます!

さて、今月号では強誘電体特性評価システムのご紹介をさせていただきます

1. 強誘電体特性評価システム FCE10 シリーズ

強誘電体特性評価システムの詳細

まず初めに強誘電体特性評価システムとは、どのような評価を行うものでしょうか。
強誘電体は、常誘電体と違い、分極後電圧をゼロにしても分極したままの状態を保持します。
また印加する電圧を反転させると、分極も反転します。この特性により、印加する電圧をスイープし、横軸電圧(電界)縦軸電荷(分極)でグラフを書くと、ヒステリシスループが得られます。このヒステリシスループを測定する装置が、強誘電体特性評価システムです。
但し、強誘電性を持つか持たないかの確認だけを行うのであれば、三角波ジェネレータとオシロスコープ、増幅器を用意し、ソーヤタワー回路を組めば可能です。
しかし、強誘電体に必要なパラメータ、デバイスがどれくらい分極しているかや、どれくらいの電界をかけると分極が反転するのかを精度良く測定することはこの方法では非常に困難です。
それらを容易に実現するのが FCE10 シリーズ強誘電体特性評価システムです。

FCE10 シリーズは下記の特長を持ちます。

  • バーチャルグランド方式を採用。
    ソーヤタワー法で問題となる参照用コンデンサによる誤差を無くすことが可能!
  • 弊社オリジナル設計による QV/IV アンプで、ノイズに強い設計を実現!
  • QV アンプ、IV アンプの両方を搭載。PE カーブ、IV カーブ、リーク電流の測定
    これら全てを実測することが可能!
  • リーク電流自動キャンセル機能(ダブルパルス三角波測定機能)を搭載。
    リーク電流が多く、ヒステリシスがリーク電流に埋もれてしまうようなサンプルのヒステリシス測定に有効!

弊社が導入させていただき、活躍している FCE 製品のアプリケーションとしては、以前は「メモリ」「プリンタ」が大部分でしたが、最近ではアプリケーションが多様化し、それに応じて弊社の強誘電体特性評価システムも進化して参りました。
これからも、お客様のご要求に応じ、最適なソリューションを提案させていただきます。
また、デモ測定も承っておりますので、ご検討の際はぜひお声がけください。

2.おわりに

今月号では強誘電体について説明させていただきました。
本メルマガでは今までお客様にとってあまり馴染みがなかった製品から、温度センサのような消耗品まで実例を交えて紹介していく予定です。

取り扱ってほしいテーマやご感想など、いつでもお待ちしております。

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