物性評価ソリューションマガジン Vol.07
弊社総代理店:米国 LakeShore 社の歴史
平素より弊社製品をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
さて、今月号は、低温・磁気測定でおなじみの米国 Lake Shore 社の歴史をご紹介したいと思います。
1.弊社総代理店、米国 Lake Shore 社の歴史
米国オハイオ州コロンバスにある Lake Shore 社は、現在 100 名以上の社員が働いており極低温機器のメーカーとしては非常に大きな会社となりましたが、50 年前はとても小さな小さな会社でした。
登場するのはシュワルツ兄弟、兄の名はデイビッド、弟の名はジョンと言います。
彼らはドイツからの移民の子孫で、ご両親は農業を営んでいました。
弟のジョンは大学卒業後、希望する大学院への進学を経済的な理由から諦め陸軍に入りました。米国では陸軍に所属すると、給料を貰いながら大学院で勉強できるプログラムがありそのプログラムを利用して勉強を続けました。
そんな兄弟は 1967 年、温度センサーを製造・販売する会社を立ち上げました。その場所がエリー湖の畔だったので、兄弟は会社の名前を「Lake Shore」と名付けました。
最初に販売を始めたのは「TG-100」というガリウムヒ素ダイオードセンサーでしたが、思うように販売数は伸びず初年度は 5,000 ドル程の売上しかありませんでした。
陸軍退役後に大学教員となったジョンは、昼間は教鞭を取り、夜は明け方まで、自社のセンサーの校正データを計算するという日々を過ごしました。学内ではスペースが限られるためセンサーの組立は自宅の地下室を利用し、度校正は学生にアルバイト代を出して手伝ってもらいました。
こうした努力の結果、このセンサーは優れた工業製品に与えられる「IR100」という賞を受賞しました。この受賞もあり、1971 年になると売り上げは 72,000 ドルに増えました。1973 年になるとシリコンダイオードセンサー、キャパシタンスセンサー、カーボングラスセンサーが製品ラインアップに加わり、売上はさらに倍になりました。
この年、ずっと家族経営を続けていた彼らは初めて従業員を1人雇い、その従業員は今も Lake Shore で勤務しています。
1975 年にはさらに白金とロジウム鉄センサーがラインアップに加わりました。
1987 年セラミックパッケージを開発して再度「IR100」を受賞しました。
それまで主流だったエポキシモールドのパッケージはトラブルが多く、セラミックパッケージの完成は低温研究において大きな進展でした。
その翌年、1988 年に東陽テクニカが日本における総代理店となります。
そして 1992 年、現在も多くのお客様にご愛顧いただいている Cernox センサーが発売となりました。元々は日本の研究者が発明した、磁場や放射線の影響を受けにくい画期的なセンサーでし た。
Lake Shore は遠く離れた日本の研究も見逃さずに、すぐにビジネスに結びつけることに成功したのです。
彼らの、常に新しい情報や技術を取り入れつつも慢心しないという姿勢を受け継ぎ弊社営業担当も皆さまのお役に立てるよう日々邁進する所存です!
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