FAQ

【低温測定】温度コントローラ・モニタに関するFAQ

Q 標準カーブを持ったシリコンダイオードセンサーを使用していますが、室温の測定値が20 Kずれています。この原因は何ですか?

A

常に決まった温度ずれているという場合、間違った標準カーブを選択している可能性が考えられます。ほとんどのレイクショア社温度コントローラには、DT-470とDT-670両方の標準カーブが含まれています。間違った標準カーブを選択した場合、室温での測定値は約20K差が生じます。

Q 温度コントローラの画面に「S. Over」「S. Under」「T. Over」「T. Under」と表示されるのはなぜですか?

A

これらのエラー表示は、センサーの値が以下のような条件にあり機器が有効な温度を表示できないことを示しています。
「S. Over」センサーの値が入力の限界値を超えています。
「S. Under」センサーの値がゼロまたは負の値です。
「T. Over」センサーの値が割り当てた温度カーブの最高温度を超えています。
「T. Under」センサーの値が割り当てた温度カーブの最低温度を下回っています。

これらのエラー表示はほとんどの場合、センサーの配線またはセンサー自体の問題が原因です。まずはセンサーリードの断線または短絡がないか、センサーの絶縁が損なわれていないかを確認する必要があります。これをの確認方法はFAQの「抵抗温度センサーの確認手順について」および「ダイオード温度センサーの確認手順について」をご参照ください。

Q 温度コントローラを使用し温度を上げようとしたとき、ヒーターが自動的にオフになり「Heater 1 Open」と表示されました。

A

「Heater 1 Open」エラーは、ヒーター抵抗が約500Ωを超えていると温度コントローラが検出したことを示しています。まずは温度コントローラとヒーターを切り離し、ヒーター側の抵抗が正常値であるかトラブルシューティングを行う必要があります。

Q 温度コントローラを使用中ですが、温度は安定するのですが、到達温度が設定温度より高くなりますどうしたら良いですか?

A

PID制御時にこのような症状が見られる場合、「manual output」の値が設定されている可能性が考えられます。「manual output」は基本的にオフセットのように機能します。そのため出力したいPIDアルゴリズムに「manual output」の値が追加されます。まずは「manual output」ボタンを押して値がゼロになっているか確認してください。

Q センサーの抵抗値が7500Ωを超えると、ディスプレイに「S. Over」と表示されます。これはどういう意味ですか?

A

331型などの古いレイクショア社温度コントローラ、モニタおよび現行モデルの211型、218型は、7500Ωの入力抵抗制限があります。センサーがこの値を超えると「S. Over」のエラーが表示されます。例えば、負の温度係数を持つCernoxセンサは低温で抵抗値が大きくなります。ご使用中のCernoxセンサが低温域で7500Ωを超える場合には、より低温まで使用可能なCX-1010-やCX-1030をご選定ください。

Q 温度コントローラのヒーター出力について、ヒーター抵抗の選択肢が25Ωと50Ωのみとなっているのはなぜですか?

A

ヒーター出力は25Ωまたは50Ωのヒーター抵抗で最適に機能するように設計されているため、2つの抵抗値は基準値と考えられます。
基準値と異なる抵抗のヒーターも使用可能であり、50Ω未満の抵抗の場合は、25Ω設定を、50Ω以上の場合は50Ω設定を使用します。
ただし、それぞれの設定で出力可能な電流・電圧の最大値が規定されており、これによりヒーターパワー(W)が制限されます。

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Q 温度コントローラ(350、336、335型)に内蔵するオプションの入力カードは、後から購入して自分で本体に組み込むことは可能ですか?

A

お客様自身での組み込みは可能です。
ただし、組込作業が原因で発生した故障につきましては、保証期間中の場合でも当社は責任を負いかねます。
手順の詳細は機器のマニュアルをご参照ください。

Q 全てのコントローラ、モニタに標準カーブは設定されていますか?

A

ダイオード、白金、酸化ルテニウム、熱電対につきましては、機器に標準カーブがインストールされております。
校正済センサに比べ確度は落ちますが、安価な未校正センサでも簡単に温度測定ができます。
※ご使用いただけるセンサは機器によって異なります。

Q 温度コントローラ・モニタとサンプルホルダの配線、GNDの接続がわからないので教えてください。

A

温度モニタ/コントローラをご使用の際は、装置の性能を最大限に発揮させるために、接地(アース)を確実に行い、配線にはツイストペアシールド線をご使用頂けますようお願いいたします。
特に新製品の224型/335型/336型/350型は、従来機種211型/218型/331型/332型よりも低温の測定を実現するため、微小電圧/電流/高抵抗測定用の高感度のアンプを搭載しております。そのためセルノックス抵抗温度センサを使用して4K(目安)以下の測定を行う場合、適切な接地とツイストペアシールド線が使用されていないと温度コントローラの表示温度が実際よりも高く表示される可能性がございます。下記に弊社推奨の配線例を示しますので、ご参考になさってください。

配線例

  1. 温度コントローラの電源には必ずアース付きの電源ケーブルを使用し、3ピンのコンセントに接続してご使用ください。
  2. クライオスタットの容器を分電盤のアースに接続してください。
    ※温度コントローラに電源を供給している分電盤のアースラインを使うことが望ましく、それによってノイズ対策に有効な「1点アース」が形成できるためです。
  3. 温度センサの信号ラインには、シールド付きのツイストペア線をご使用ください。
  4. 温度コントローラのシャーシアースとクライオスタットの容器を直接接続することは避けてください。また、温度コントローラのシールド端子と、温度コントローラのシャーシアースを直接接続することは避けてください。
    ※測定系にグランドループが形成されて測定の障害になることがあります。

Q 335型にPCからUSBで接続する際、フロントパネルで設定画面が見つかりません。どのように設定すればよいでしょうか。

A

335型のフロントパネルでの設定事項はありません。PCにUSBドライバをインストールの上、PC側でボーレート等所定の値に設定して接続すれば、接続可能です。

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