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Qプローバー使用時、室温から4.3 Kまでどのくらいの時間で冷却できますか?
製品によって異なりますが、レイクショアのCPX(冷媒フロー方式)では、実際に室温からベース温度まで約75分で冷却可能です。同じくCPXでベース温度から室温への昇温には約70分を要します。大きなシステムではもう少し時間がかかります。例えば垂直磁場印加のシステムでは、磁石の熱容量により冷却、昇温に少し余計に時間を要します。
Qサンプルにプローブをコンタクトさせる手順について教えてください
システムを冷却・昇温する前、真空引きをする前、またはプローブを移動するときは、必ずプローブの先端を持ち上げてください。その後、次の手順に従ってプローブを操作しサンプルにコンタクトさせてください。
1.顕微鏡を観察窓から遠ざけます。
2. Z軸のマイクロメータを使用して、すべてのプローブをサンプルから3~4 mm上に上げます。
(これによりプローブ先端やサンプル表面の損傷を防ぎます。)
3. X軸とY軸のマイクロメータを使用して、プローブ先端を接触面の上に配置します。
4.顕微鏡を観察窓上に戻します。
5.顕微鏡を調整して、接触面に焦点を合わせます。
6. Z軸マイクロメータを使用して、プローブ先端に焦点が合い始めるまで移動します。
(この時点で先端はサンプルから30~60μm離します。)
7.プローブをゆっくりと下げ、先端が接触面の外側の端に接触するようにします。
8.接触したら(スケートと呼ばれる先端の前進が見られたら)、一定の長さ先端が接触面上でスケートするまで下げ続けます。
スケートの一般的な長さは20~25μmで、Z軸マイクロメータのハンドダイヤルの2目盛り分とほぼ同じです。
Q標準カーブを持ったシリコンダイオードセンサーを使用していますが、室温の測定値が20 Kずれています。この原因は何ですか?
常に決まった温度ずれているという場合、間違った標準カーブを選択している可能性が考えられます。ほとんどのレイクショア社温度コントローラには、DT-470とDT-670両方の標準カーブが含まれています。間違った標準カーブを選択した場合、室温での測定値は約20K差が生じます。
Q温度コントローラの画面に「S. Over」「S. Under」「T. Over」「T. Under」と表示されるのはなぜですか?
これらのエラー表示は、センサーの値が以下のような条件にあり機器が有効な温度を表示できないことを示しています。
「S. Over」センサーの値が入力の限界値を超えています。
「S. Under」センサーの値がゼロまたは負の値です。
「T. Over」センサーの値が割り当てた温度カーブの最高温度を超えています。
「T. Under」センサーの値が割り当てた温度カーブの最低温度を下回っています。
これらのエラー表示はほとんどの場合、センサーの配線またはセンサー自体の問題が原因です。まずはセンサーリードの断線または短絡がないか、センサーの絶縁が損なわれていないかを確認する必要があります。これをの確認方法はFAQの「抵抗温度センサーの確認手順について」および「ダイオード温度センサーの確認手順について」をご参照ください。
Q温度コントローラを使用し温度を上げようとしたとき、ヒーターが自動的にオフになり「Heater 1 Open」と表示されました。
「Heater 1 Open」エラーは、ヒーター抵抗が約500Ωを超えていると温度コントローラが検出したことを示しています。まずは温度コントローラとヒーターを切り離し、ヒーター側の抵抗が正常値であるかトラブルシューティングを行う必要があります。
Q温度コントローラを使用中ですが、温度は安定するのですが、到達温度が設定温度より高くなりますどうしたら良いですか?
PID制御時にこのような症状が見られる場合、「manual output」の値が設定されている可能性が考えられます。「manual output」は基本的にオフセットのように機能します。そのため出力したいPIDアルゴリズムに「manual output」の値が追加されます。まずは「manual output」ボタンを押して値がゼロになっているか確認してください。
QSDパッケージの温度センサーを液体窒素に浸して使用することはできますか?
QSDパッケージ温度センサーの電気的絶縁について教えてください
Q325Kまで校正されたCernox温度センサーSDパッケージを使用しています。校正温度を超える温度での使用は可能ですか?
Qプローブステーションでの測定においてサンプルの電極がデリケートな場合、いくつかあるプローブチップのうちどの材料が最適ですか?
LakeShore社プローブステーションのプローブチップには3種類の材料がございます。金のように繊細または柔らかい材料の電極には、ベリリウム銅(BeCu)をお勧めします。
ベリリウム銅は最も柔らかいプローブチップ材料であり、接触抵抗と接触面の変形を低減します。ただしベリリウム銅は時間が経つにつれて酸化してしまうため、接触抵抗が大きくなってしまう可能性があります。このプローブ材料のメンテナンスについてはマニュアルを参照してください。
また、ベリリウム銅は、標準のDC / RFプローブとフレキシブル(CVT)プローブの両方で選択できます。
一方、アルミニウム、高融点金属、およびその他酸化層を生成する材料に対するコンタクトには、タングステンプローブが適しています。表面の硬い酸化膜を貫通し下にある層と電気的に接触しやすく、柔らかいプローブ材料より性能低下が緩やかです。ただしタングステンのCVTプローブは接触する圧力が弱わく絶縁層を貫通することが難しい場合があるので酸化したアルミニウムのような接触面には推奨されません。
ベリリウム銅とタングステンの中間にあたるプローブチップ材料がパリネイです。パリネイは接触抵抗が小さく、やや強い材料です。また反応性が最も低く、特に高温でも酸化物を形成しにくい材料です。
Q固体高分子形燃料電池(PEFC)の発電に必要な燃料ガス流量は?
PEFCの発電に必要な理論上の燃料ガス流量は「Q=mFz」の式から求められます。
Q:電荷量[C]=電流[A]×時間[sec]
m:モル数[mol]
F:ファラデー定数(=96500 [C/mol])
z:イオン価数
例えば、MEAの面積が1 cm2の燃料電池を1 A/cm2の電流密度で1分間通電したときに必要な水素の量は以下のようになります。 (ただし、水素分子は理想気体、体積は標準状態換算)
水素[L]=22.4[L/mol]×1[cm2]×1[A/cm2]×60[sec]×1/96500[C-1mol]
×1/2(価数)=0.006963・・・[L]=6.96 [mL]
つまり、1cm2の面積の燃料電池で、1A/cm2の電流を1分間保持するための水素量は、水素が100%反応すると仮定した場合、約7 mL/minとなります。
ただし、一般には100%反応させることは難しいので、通常は最低必要量よりも多い燃料を流します。
この時の流量の指標として、“燃料利用率:反応する燃料量/供給する燃料量”があります。
25cm2の燃料電池で1A/cm2の発電の際に、燃料利用率50%で発電させるとすると、
水素[L/min]=7[mL/(min・cm2)]×25[cm2]×(100/50[%])=350[mL/min]
スタックセルの場合は更にスタック数を掛けると、必要な水素量を算出できます。
カソード側の酸素(空気)量は考え方次第ですが、少なくとも反応する水素量と100%反応するだけの酸素量が必要になります。
QCPXおよびCRXのプローバーで、ヘリウム温度への冷却中にデリケートなサンプル表面への汚染を回避する方法はありますか?
サンプルを汚染する主な原因は真空引きしても残留してしまうガスや水分です。ヘリウム温度下で測定する場合は、チャンバー内に残留ガスは最も冷たい部分の表面で凝固・凍結します。通常の操作では、サンプルステージが最も速く冷却されることが多く、この部分に残留ガスの凝固・凍結が発生します。
プローバー冷却中にサンプルステージを室温に維持することで、サンプルの汚染を回避できます。この方法によりサンプルの結露を最小限に抑えることができ、表面がデリケートなサンプルの測定や、接触抵抗を小さく維持して測定したい場合に効果があります。
具体的には、サンプルステージ以外の部分が冷えるきるまでの間、サンプルステージを室温程度に保ちます。この時チャンバー内の残留ガスは4 Kシールドステージで凝縮します。この手順はプローバーのマニュアルにも記載されています。
Q垂直磁場印加プローバーのサンプルステージ全体の磁場均一性は?
CPX-VFおよびCRX-VFの磁場均一性(または不均一性)は、直径10mmで0.5%、直径25 mmで1%です。磁場均一性プロットを確認したい方のために、レイクショア社はCPX-VF、CRX-VFのグランドサンプルホルダー上または1 mm上の磁場のパーセント偏差の垂直磁場(Bz)のコンタープロットのご提供が可能です。
Qセンサーの抵抗値が7500Ωを超えると、ディスプレイに「S. Over」と表示されます。これはどういう意味ですか?
331型などの古いレイクショア社温度コントローラ、モニタおよび現行モデルの211型、218型は、7500Ωの入力抵抗制限があります。センサーがこの値を超えると「S. Over」のエラーが表示されます。例えば、負の温度係数を持つCernoxセンサは低温で抵抗値が大きくなります。ご使用中のCernoxセンサが低温域で7500Ωを超える場合には、より低温まで使用可能なCX-1010-やCX-1030をご選定ください。
QCernoxセンサーを自分で比較校正して温度カーブを測定器に入力しましたが、入力の設定時、温度カーブの選択に表示されません。
各センサーのタイプごとに温度カーブの入力形式が異なりますのでご注意ください。Cernoxセンサーの場合は、温度カーブの形式は「LogΩ vs. K」です。「Ω vs. K」の形式で入力した場合、選択項目に表示されません。
Q温度センサーを温度コントローラに接続するとき、2線式または4線式リードどちらで接続するべきですか?
4線式で接続することをお勧めしています。
2線式の場合はリード線の抵抗が測定値に加わってしまい測定誤差が生じます。しかしながら4線式にすることでリード線の抵抗値を除去することができます。
Qダイオード温度センサーの確認手順について教えてください
マルチメータが最大10MΩの抵抗を測定できる機器であることを確認してから次の手順を行ってください。
1.ダイオードの確認①
マルチメータのプラス入力にI+またはV+を接続し、マイナス入力にV-またはI-を接続して抵抗を測定します。この抵抗値が室温で約5MΩをであることを確認します。
2.ダイオードの確認②
マルチメータのマイナス入力にI+またはV+を接続し、プラス入力にV-またはI-を接続して抵抗を測定します。この抵抗値が「オープン」(抵抗値∞)であることを確認します。
3.センサーリード線の確認:IリードとVリード間の抵抗測定の測定
I+リードとV+リード間の抵抗、V-リードとI-リード間の抵抗を測定し、ワイヤー全体の抵抗を測定します。
4.センサーリード線の確認:絶縁
マルチメーターの一方の入力にI+またはV+を接続し、もう一方の入力にグランドを接続して抵抗を測定します。その抵抗値が「オープン」(抵抗値∞)となるか確認します。さらにマルチメータの一方の入力にI-またはV-を接続して同様の確認を行います。
Q抵抗温度センサーの確認手順について教えてください
1. センサー部分の確認
マルチメーターのプラス入力にI+またはV+、マイナス入力にV-またはI-を接続し抵抗を測定します。この抵抗値がテスト環境温度で予測されるセンサーの抵抗値であるか確認します。
2.センサーリード線の確認:IリードとVリード間の抵抗測定
I+リードとV+リード間の抵抗、V-リードとI-リード間の抵抗を測定し、ワイヤー全体の抵抗を測定します。
3.センサーリード線の確認:絶縁
マルチメーターの一方の入力にI+またはV+に接続し、もう一方にグランドに接続し抵抗を測定します。その抵抗値が「オープン」(抵抗値∞)となるか確認します。さらにマルチメータの一方の入力にI-またはV-を接続して同様の確認を行います。
Q温度センサーとサンプルの温度差を最小限に抑えるために、最適なセンサーの取り付け位置はどこですか?
サンプルの正確な温度測定を行うためには、センサーをサンプルの近くに配置することが推奨されます。
ただし温度制御の観点からは、フィードバックセンサーがヒーターと冷熱源の近くに位置している方が制御の安定性が向上します。
そのためそれぞれの位置に1個ずつ、合計2個のセンサーの使用をお勧めしております。この理由から、Lakeshore社の温度コントローラーは複数のセンサー入力を備えています。