Lake Shore Cryotronics Inc.(レイクショア / USA)
1ch 温度モニタ 211型
211型は 1ch入力 ダイオード/抵抗温度センサーに対応した温度モニターです。小型軽量でありながら適切なセンサーとの組み合わせで 低温1.4Kから800Kの温度を測定できます。
シリアル通信(RS-232C)、アラーム/リレー、アナログ電圧/電流出力があり、冷凍機や冷媒貯蔵タンク、クライオポンプのモニタ、物性研究用途など、計測システムや自動モニタ用途にも最適です。また熱電対では精度不足な用途にも適しています。
株式会社東陽テクニカ 脱炭素・エネルギー計測部
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特長
- 最低使用温度 1.4 K
- 1 チャンネル入力
- 多彩なセンサーに対応
・負温度係数抵抗温度計
・ダイオード温度計
・白金抵抗温度計 - 出力 0-10 V 4-20 mA
- 大型5 桁LED 表示
- 通信インターフェース
・RS-232C - リレー/アラーム
センサー入力の能力
211型温度モニターはダイオード温度計と抵抗温度計に対応しています。センサーの選択はフロントパネルの操作で行います。高精度な測定のために、4線差動測定と24ビットAD変換器を使っています。
331型のカーブメモリーにはあらかじめ、シリコンダイオード温度計、白金抵抗温度計、及び数種類の熱電対の標準温度カーブが登録されています。331型は内部の不揮発メモリーに校正カーブを20件登録できます。1件のカーブのデータは最大200ポイントで、PCとの通信やフロントパネルの操作を通じて入力できます。レイクショアのSoftCal1アルゴリズムを使えば、シリコンダイオード温度計と白金抵抗温度計の校正カーブを生成し、ユーザーが作成した校正カーブとしてカーブメモリーに登録できます。
温度応答カーブは使用するセンサーに応じて測定した電圧や抵抗を温度に変換するために使われます。シリコンダイオード温度計と白金抵抗温度計の温度カーブは標準の温度カーブとしてあらかじめファームウェアに登録されています。PCから温度カーブを211型の不揮発メモリーに登録することもできます。
レイクショアのSoftCal校正は従来の個別の校正より安価に、かつ標準温度カーブより高い精度を必要とする用途に最適です。対応するセンサーは白金抵抗とシリコンダイオード温度計です。この校正方法は標準カーブが持っている予測が可能であるという性質を利用して、いくつかの既知の温度基準点でセンサーの確度を改善するものです。
インターフェース
単体のモニターとしても使えますが、RS-232Cシリアル通信インターフェースやリレーなどの他のインターフェースを利用してシステムに組み込んで使うこともできます。設定と機器の機能はシリアルインターフェースからでもフロントパネルからでも操作できます。温度データはコンピュータインターフェースを経由した場合、毎秒7回の更新ができます。LEDディスプレーは毎秒2回更新します。Hi/Lowアラームの動作は警報に適したラッチングモードとOn/Off制御に適したノンラッチングモードを選択できます。アナログ出力は0-10Vもしくは20mA出力のどちらでも選ぶことができます。
ディスプレー
211型は6桁のLEDディスプレーを採用しています。表示できる単位はK、℃、?、V、Ωです。
211型リアパネル
電源入力
シリアルI/O インターフェース
アナログ出力
センサーセレクション
シリコンダイオード温度計は、室温を上回る温度から1.4Kまでの一般的な低温用途に適しています。規格化された標準温度カーブを利用できるためため、多くの用途では個別の校正確度を必要とせず、経済的でかつ交換が簡単です。しかし、放射線や磁場のある環境には適しません。
セルノックス抵抗温度計は、薄膜センサーで2Kから420Kの温度範囲で使用でき、高い感度と磁場の影響を受けにくいという特徴を持っています。このセンサーは個別の校正を必要とします。
白金抵抗温度計は、30Kから800Kの温度範囲で感度が一定しているという特長があります。また再現性が高く、温度標準として使われています。70K以上の温度領域では標準温度カーブに従うので、多くの用途で個別の校正を必要とせず、交換も簡単です。
組み合わせ時の使用可能範囲(センサーは別売です)
型式 | 使用可能範囲 | 磁場条件 | ||
---|---|---|---|---|
ダイオード | Silicon Diode | DT-670-SD | 1.4K ~ 500K | T ≧ 60K & B ≦ 3T |
シリコンダイオード | DT-670E-BR | 30K ~ 500K | T ≧ 60K & B ≦ 3T | |
シリコンダイオード | DT-414 | 1.4K ~ 375K | T ≧ 60K & B ≦ 3T | |
シリコンダイオード | DT-421 | 1.4K ~ 325K | T ≧ 60K & B ≦ 3T | |
シリコンダイオード | DT-470-SD | 1.4K ~ 500K | T ≧ 60K & B ≦ 3T | |
シリコンダイオード | DT-471-SD | 10K ~ 500K | T ≧ 60K & B ≦ 3T | |
GaAlAs ダイオード | TG-120-P | 1.4K ~ 325K | T > 4.2K & B ≦ 5T | |
GaAlAs ダイオード | TG-120-PL | 1.4K ~ 325K | T > 4.2K & B ≦ 5T | |
GaAlAs ダイオード | TG-120-SD | 1.4K ~ 500K | T > 4.2K & B ≦ 5T | |
正温度係数 抵抗温度計 |
100Ω白金抵抗 | PT-102/3 | 14K ~ 873K | T > 40K & B ≦ 2.5T |
100Ω白金抵抗 | PT-111 | 14K ~ 673K | T > 40K & B ≦ 2.5T | |
ロジウム鉄抵抗 | RF-800-4 | 1.4K ~ 500K | T > 77K & B ≦ 8T | |
ロジウム鉄抵抗 | RF-100T/U | 1.4K ~ 325K | T > 77K & B ≦ 8T | |
負温度係数 抵抗温度計(1) |
セルノックス | CX-1010 | 2K ~ 325K(4) | T > 2K & B ≦ 19T |
セルノックス | CX-1030-HT | 3.5K ~ 420K(2,5) | T > 2K & B ≦ 19T | |
セルノックス | CX-1050-HT | 4K ~ 420K(2,5) | T > 2K & B ≦ 19T | |
セルノックス | CX-1070-HT | 15K ~ 420K(2) | T > 2K & B ≦ 19T | |
セルノックス | CX-1080-HT | 50K ~ 420K(2) | T > 2K & B ≦ 19T | |
ゲルマニウム | GR-200A/B-1000 | 2.2K ~ 100K(3) | 推奨しない | |
ゲルマニウム | GR-200A/B-1500 | 2.6K ~ 100K(3) | 推奨しない | |
ゲルマニウム | GR-200A/B-2500 | 3.1K ~ 100K(3) | 推奨しない | |
カーボングラス | CGR-1-500 | 4K ~ 325K(4) | T > 2K & B ≦ 19T | |
カーボングラス | CGR-1-1000 | 5K ~ 325K(4) | T > 2K & B ≦ 19T | |
カーボングラス | CGR-1-2000 | 6K ~ 325K(4) | T > 2K & B ≦ 19T | |
酸化ルテニウム | RX-102A | 1.4K ~ 40K(4) | T > 2K & B ≦ 10T |
(1)センサーの駆動電流が単一レンジの場合、負温度係数の抵抗センサーの最低使用温度に限界が生じる。
(2) HTバージョン以外の場合、最大使用温度は325Kとなる。
(3) 低温側の限界は入力抵抗の範囲によるもの。
(4) 低温側の限界は自己発熱によるもの:≦ 5mk
(5) 低温側の限界は自己発熱によるもの:≦ 12mk