BroadVibraソフトウェア「ライブFFTモード」と「シングルFFTモード」のご紹介
製品情報
Broadsens社製ワイヤレスゲートウェイに内蔵されている、BroadVibraソフトウェアの「ライブFFTモード」と「シングルFFTモード」についてご紹介します。
このソフトウェアは、ネットワーク経由でWebブラウザからアクセスでき、ワイヤレス振動センサおよび温度センサからデータを収集し、データベースへ保存するほか、データのレビューやエクスポート、クラウドへのデータ送信など、用途に合わせた機能を備えています。
ライブFFTモード
振動 (加速度) の振幅を周波数領域 (またはスペクトル) で分析すると、振動プロファイルをより深く理解できます。ほとんどの振動解析は通常、周波数領域で行われます。離散フーリエ変換 (DFT) はスペクトルを計算しますが、現在では、これはDFTの効率的なアルゴリズムである高速フーリエ変換 (FFT) と同義になっています。
FFT分析と高度なフィルタリングは、BroadVibraソフトウェアのFFT分析ページで実行できます。 一部のアプリケーションでは、時間領域の波形と周波数領域の波形をリアルタイムで確認する必要があり、BroadVibraソフトウェアには、ワイヤレス振動センサのFFT結果をほぼリアルタイムで表示できるライブFFT機能が追加されました。ライブFFT機能を使用するには、ライブFFTデータ収集 (DAQ) モードを選択します。複数のワイヤレス振動センサから同時にデータを取得できます。
下の図は、「ライブFFTモード」で4つのワイヤレス振動センサからデータを取得している様子を表しています。「ライブFFTモード」では、複数のセンサがある場合、すべてのセンサが同期され、同時にデータを取得します。つまり、ワイヤレス振動センサがワイヤレスゲートウェイに接続するとき、最初に接続されたセンサは他のセンサがゲートウェイに接続するまで待機します。同じグループ内のすべてのセンサがワイヤレスゲートウェイに接続されると同時にデータの取得が開始されます。
すべてのセンサがデータの取得を完了すると、ゲートウェイは同じグループ内のすべてのセンサに対してFFT分析を実行し、時間領域の波形と周波数領域の結果の両方を表示します。
そして次に、ゲートウェイはセンサに別のコマンドを発行して、データを再度取得します。すべてのセンサはすでにゲートウェイに接続されているため、再度の接続を待つことなく、すぐにデータの取得ができます。
グループ内のセンサが一つだけの場合は、センサがゲートウェイに接続するとすぐにデータの取得を開始します。
シングルFFTモード
「シングルFFTモード」では、同じグループ内のすべてのワイヤレス振動センサが同期され、データを1回取得し、FFT分析結果が下部のグラフに表示されます。
グループ内にセンサが一つの場合は、センサがゲートウェイに接続した直後にデータを取得します。温度は引き続き測定され、データベースに保存されますが、下部のグラフには表示されません。
サンプリングレート、サンプル点数、測定レンジは「シングルFFTモード」で調整できます。 MQTT FFTスイッチが有効な場合、FFT結果はMQTTブローカー経由でリモートサーバーに送信されます。FFT結果はJSON形式です。
「シングルFFTモード」は、ユーザーがFFT結果をすばやく確認し、設備の状態を確認するのに役立ちます。 ユーザーはFFT分析ページに移動してFFT分析を実行し、FFT結果と時間領域データをCSVファイルにエクスポートできます。「シングルFFTモード」ではフィルターは追加できないため、データにフィルターを適用するには「FFT分析」ページで行う必要があります。