三軸加速度計の基礎
三軸加速度計の基本情報
大規模/多チャンネルユーザ向けの圧電型加速度計の最も一般的な構成は、一体型三軸加速度計です。4ピンの信号コネクタを1つ実装することで、共通のグラウンドを使用でき、ケーブル配線を全体で3分の1に削減できます。表面的にはこれは些細なことのように思えるかもしれませんが、実際には多くのユーザが現在自動車および航空宇宙産業において標準振動試験のために何百ものチャンネルを使用しているので、ケーブル配線の削減等は重要です。これはまた、市場性および顧客の嗜好に関して音響および振動の品質が重要となっている家電製品や耐久消費財にも当てはまります。
ケーブル配線の削減に加えて、一体型立体三軸構造は、5つの利用可能な表面のいずれにも、実用的で用途の広い取付けを可能にします(注:6番目の表面は出力コネクタ用です)。これにより、設置が必要な場所や向きに関係なく、センサの取付やケーブルの配線が容易になります。
三軸パッケージの事実上の標準化への道は、より小さく、軽く、堅牢な設計への継続的な道でもありました。古い、大型の設計では軽量化のためにアルミニウム製のハウジングを使用していましたが、今日の三軸加速度計は小型なので、ユーザは堅牢性/耐久性に優れたチタン製ハウジングを選択しても、軽量な加速度計を使用できます。極端な例では、5 mV/gの感度で1 gの重さしかない、0.25インチ(6.35 mm)の三軸ICP®加速度計があります。逆に高感度加速度計の例では、地震用三軸加速度計がわずか0.8インチ(20.3 mm)角の立方体で、合計25グラムの重さでありながら、50マイクロgの分解能を実現します。(注:1桁のマイクロgの分解能を実現するには、大型サイズと高重量を許容できる場合は、3つの大型(3 x 50グラム)一軸地震用加速度計をマウントキューブに取り付けることをお勧めします。)
コストと性能のトレードオフを考えると、最も一般的な3軸加速度計は、10グラム、0.55インチ(14.0 mm)の立方体で、標準感度は10または100 mV/gで、数百マイクロgの分解能を実現するものです。これらのチタン製加速度計は、多チャンネル振動試験市場向けの経済的で長寿命の汎用加速度計です。約1Hzから約5kHzまでの周波数範囲をカバーし、最大50または500gに対応できます。これらの製品に関するお問合せがありましたら、弊社の営業担当までお気軽にお問い合わせ下さい。数多くのラインアップからお客様の測定に最適なICP®加速度計をご紹介いたします。