校正とISO 9001、17025、16063-21規格

加速度計の校正に規格がどのように適用されるか

ISO 17025やISO 16063-21のような規格に精通していますか?ISO 9001品質管理システムをすでに運用されていますか?規格、管理されたプロセス、文書化、監査の世界は、時々気が遠くなるほどややこしいことがあります。加速度計の校正に関してこの世界を分かりやすくするため、まず各品質システムの様々な要素間の関係について解説します。

品質管理システムのISO 9001:2000規格が広く受入れられ、適用されているため、試験測定機器を所有/運用している殆どの企業は、機器の機能性能を適切に維持管理する義務があります。このため、多くの試験エンジニアはすでに「測定と試験機器の制御」のような用語と手順を知っています。

ISO 9001の包括的な枠組みの中で作業するユーザは、しばしば加速度計の校正に適用される規格があるかどうかを尋ねます。最も広いレベルの校正では、ユーザは「校正および試験機関の能力に関する一般要件」と題されたISO 17025:2005規格に精通している必要があります。17025規格(以前のISOガイド25)は、ISO 9001が組織全体に対して行っているのとほぼ同じ方法で、校正/計測機関にグローバルな品質枠組みを提供します。ISO 9001と同様に、17025規格は、機器制御、ベンダー管理、コミュニケーション、および文書化をカバーしていますが、不確実性計算や熟練度試験など、はるかに高度な校正の詳細もカバーしています。正しく書かれた17025のマニュアル、手順、書式および指示は、ISO 9001の枠組みの中でシームレスに流れます。実際、既存の品質システムを運用している場合、一般的なプロセスの大部分はおそらくすでに管理されています。

最新の品質システムを運用していない場合は、より広範なISO 9001規格の適切な組織的側面とISO 17025ラボ規格の完全な技術的範囲を含む、ISO 10012:2003規格が組織に適しているかもしれません。実際、ラボがISO 9001とISO 17025の両方に認証されると、ISO 10012に準拠したことになります。

米国規格に関しては、「Z540」規格について聞いたことがあるかもしれません。正式には「ANSI/NCSL Z540-1-1994、校正ラボおよび計測試験装置 - 一般要求事項」と呼ばれており、この規格は基本的にISO17025規格と同じ構造および内容です。17025に認証されたラボは、幾つかの条項の微妙な違い(非標準方法の使用、下請け、および苦情)に関する3つの追加質問だけで、二重認証(ISO 17025とANSI Z540)を得ることができます。

規格の認証に関しては、米国ではAmerican Association of Laboratory Accreditation(A2LA)が監査/登録機関として一般的です。世界中で、それぞれの国や地域に固有の認証機関があります。例えば、イギリスの場合はUKAS、ブラジルの場合はINMETROです。

認証プロセスで特に興味深く、また精査されているのは、各校正方法論における不確実性の計算と習熟度です。不確実性は、体系的な要素とランダムな要素の両方からなり、環境と校正システムに使用される機器によって生じます。

加速度計に関しては、ISO規格16063-21:2003は、基準トランスデューサとの比較による振動校正のための方法論を規定しています(back-to-back方式)。電気力学的校正加振機は、基準センサとそれに取り付けられた被試験センサ(SUT)の両方に振動(正弦波)励起を与えます。感度は基準周波数(通常100Hzまたは160Hz)で測定されます。必要な周波数範囲を掃引すると、トランスデューサの周波数応答曲線が生成されます。また、特定の周波数で励起レベルを変更すると、センサの直線性を測定できます。

東陽テクニカのセンサ校正とは?