回転機械振動・騒音分析
測定項目一覧
回転機械振動・騒音分析
エンジン、トランスミッション、歯車、タービン、モータなどの回転機器が回転中に発生する振動・騒音の波形は非常に複雑で、回転速度の変化に伴って以下の要因も変化します。
- 回転速度に比例した偏芯運動やアンバランス
- ギヤ・変速機の噛み合わせにより発生する回転速度のN倍の次数比・高調波成分
- 回転変動によるねじれ振動、トルク変動
- 連結される負荷変動の影響による振動
- 構成部品の共振現象による振動
これらの現象を識別するためにOR30マルチJOB FFTアナライザでは様々の計測方法があります。
3次元・ウオータフォール表示と次数比トラッキング
回転変化による周波数スペクトラムを下図の様に3次元表示、このグラフのZ軸(上下方向)が回転速度軸で回転速度に比例して周波数値が変化する成分が回転変動やギアなどのN倍の次数比成分と呼ばれます。任意の次数比成分だけを抽出したグラフをRPMトラッキングと呼びます。振幅の変化だけでなく基準信号や入力間の位相変化も測定します。
回転次数比分析
下の二つのグラフの下は周波数分析で上が回転次数比分析です。周波数分析のデータは回転速度の上昇によりスペクトラムの振幅が右上がりに変化していますが次数比分析のデータは回転速度の上昇があっても、X軸上の横変化がなく一直線に上昇しています。これにより回転に起因する成分とそれ以外の成分が明確に識別できます。マルチJOB機能ではFFT周波数分析と次数比分析を同時に行います。繰り返し測定をする手間が省けます。
回転速度変動、ねじり振動、トルク変動の分析
モータやエンジンなどの回転中の速度変動、ねじり振動、トルク変動の分析に使うF-Vコンバータを内蔵しています。回転速度信号だけでなく微積分演算機能により回転加速度や回転角変位信号も得られます。この信号は周波数分析、次数比分析、位相測定を行います。
タービンなど大型回転機械のオービット表示(オービット、ベクトル、ポーラ表示)
タービンや発電機などの大型回転機械の必要な振動試験計測機能をパッケージ化しました。
- オービットとギャップの表示
- 軸センタラインの表示
- 振幅/位相のRPMトラッキングとポーラ線図
- 分析と同時に時間信号のレコード