オートモーティブ・ソリューション部
東陽テクニカでは、半導体製造装置のトラブル解決にご活用いただける様々な計測機器を取り扱っています。
本サイトでは、それらの事例の概要をご紹介いたします。
上記内容に関するご相談や「気になること」がございましたら、右記連絡先までお気軽にご相談ください。
事例紹介
ウェハー研磨機の
精度不良原因調査
プラテンの回転共振によるウェハーの研磨精度不良の対策およびプラテンの共振周波数と回転数から精度不良の原因を調査。 その他、プラテンおよび研磨パッドの軸受け不良によるウェハーの研磨精度不良の対策検討や、軸受けの振動を解析することで振動の原因となるベアリングの不良調査で使用。
デバイス実装機の
床振動による影響
低周波数の床振動が原因による装機の振動により実装の精度不良を対策。
装置の共振周波数を床振動数の関係を把握するために打撃試験により床剛性を調査。
光学系動作時の振動監視
レーザ照射部などの光学系の移動時の振動を常時監視することによって、歩留まり悪化等の不具合が顕著に表れる前に装置を止め、点検作業や根本原因追及を行えます。
微小な振動が大きな影響を与えることもあるため、高精度な測定システム(信号収録器およびセンサー)を用いて、振動を監視することが求められます。
複数システムの状態監視
半導体製造装置に取り付けた加速度センサ等からの物理情報を、周波数分析します。
もし不具合発生時の特性が得られた場合は、作業者に警告を出し、その設備の使用を停止します。
それぞれの設備における状態は、1台のPCで監視が可能。サーバを用いた遠隔状態監視にも対応し、世界中の設備の状態を監視できます。
クリーンルーム内移動体の
振動測定
クリーンルーム内では多数の機器が物資を運搬するために稼働しています。運搬中に物資にどの程度振動が加わっているかを把握することは、その物資が破損しないかどうか、安全な運搬にとって重要となります。
振動計測用に特化したOR10スタンドアロンデータロガーはわずか800gの重量で8ch分の振動計測が可能。運搬機器に対する計測器重量の影響を最小限に抑えた振動測定を実現しています。
スマホを使用した遠隔測定も可能で、高速に移動中の振動状態も観測できます。
ウェーハ 厚さ計測
半導体の品質を確保する上で、ウェーハの厚さの管理が必要になります。上図の様にウェーハの両面を静電容量変位センサで挟み、厚さ・厚さのばらつき(TTV)を測定します。また、複数点を測定し、反り(sori, bow, warp)も測定します。これらはSEMI M1, ASTM F 1451, ASTM F1390, ASTM F 657), ASTM F534で定義され、これらに適切に準拠する、世界トップレベルの長期安定性に優れた製品を提供しています。
露光装置 レンズの焦点合わせ
原子間力顕微鏡(AFM)、画像検査装置、露光装置などの複雑なレンズシステムの高解像度の焦点合わせは、静電容量変位センサの得意分野です。とりわけ露光装置では、焦点を適切に維持し、40nm以下という小さな集積回路の実現のために、nm分解能、熱安定性が重要です。お客様の制御システムに直接組み込むために、温度変化による悪影響を排除する低消費電力、お客様の制御用システムバスをそのまま利用する特注コントローラを専用設計しています。数年使い続けていても、nmオーダーの測定でも気にならないドリフトを実現しています。
高真空・高温環境下での
精密位置合わせ
半導体製造装置の精密ステージやキーコンポーネントの位置合わせ、位置補正のために静電容量変位センサが使用されています。半導体製造装置に求められる高真空(10^-5Pa以下)・高温(650℃以上)に耐える静電容量変位センサを提供しています。nmオーダーのフィードバック制御が可能で、精密ステージのズレを補正したり、2つのコンポーネントの位置関係を適切に保ちます。アウトガスや腐食を考慮した材料でプローブを製作し、狭い箇所に適切に設置できるように特注形状のプローブを提供しています。
真空環境下における長期間の加速度モニタリング
PCB社の加速度センサは、気象衛星で使用する加速度計をロッキード マーチンに供給しています。これらの加速度センサは、宇宙放射線条件下で 6 年を経た後も依然として正常に動作しており、過酷な環境における長期間の計測にも対応できます。
真空環境下でのローアウトガスセンシング
三軸センサの接続イメージ
宇宙環境のような高真空下において、一般的な加速度センサやケーブルは、材料からガス放出を引き起こします。真空にさらされた物質は、ガスを放出する可能性があり、放出された汚染物質が光学デバイスなどの近くの表面に凝縮し、視認性を低下させ、装置の意図された用途を損なう可能性があります。宇宙機器に対し行われる振動・衝撃試験では、取外しの難しい場所もしくは、取外しが不可能な場所に加速度センサが装着されることがあります。この場合、地上での振動試験専用に設置されたセンサは、試験が不要になった後でも構造物に残ることになります。そのため、熱真空環境におけるアプリケーションでは、振動試験前に適切な加速度センサとケーブルの選択が重要です。センサに対しては、密封されたハウジングおよびコネクタを備え、ガス放出量を極限まで低減することが求められます。また、通常は気密パッケージの外部にあるすべての非金属材料(例えば、低ガス放出性能を持たないポリマーを含むケーブル)は、材料が1%TML以下(総質量損失)および0.1%以下のCVCM(回収揮発性凝縮質量)であることを確認する必要があります。宇宙環境で用いられる機器に対しては、NASAもしくは外部の研究所にて、これらの検証が行われます。PCB社製の熱真空環境向け加速度センサとケーブルは、NASAの報告書RP-1124「宇宙船材料を選択するためのアウトガスデータ」に適合するように特別に設計され、認証を得ています。そのため、半導体製造装置のような、高度な真空が求められる環境においても、安心してご活用いただけます。
ステージの極微小加速度の検知
半導体製造装置のステージでは、振動が発生しないように高度な制御がなされています。そのため、通常の加速度センサの感度では、その振動を検出できないレベルになってきています。しかし、微細化、3次元化が進む中、さらに微小な振動を検出する必要性が出てきています。PCB社製306M133超高感度3軸加速度センサは、10,000mV/Gを有し、微小な振動を逃しません。また、0.05Hz(±3dB)の低周波にも対応。床振動評価にもご活用いただけます。
ウェーハ搬送機器の高精度な状態監視
ウェーハ搬送アームは片持ち梁であるため、先端が振動しやすく、ウェーハに振動が加わらないために適切な制御が求められます。しかしながら、先端の振動加速度をインラインで計測することは難しいとされます。その課題に対し、極薄・高感度な動ひずみセンサDragonflyを支持部の根元に設置することで、先端挙動を精度よく検知することが可能になりました。これにより、ウェーハ搬送の正確性、安全性の向上が期待できます。