FAQ
PCB社技術情報
音響技術
ID.セクション Ⅳ:仕様説明
Q. 82 データ収録装置の供給電流の限界が2mAである場合、ローノイズマイクロホンに十分な定電流を得るにはどうしたら良いですか?
A.
業界最高水準のPCB製低ノイズプリポラライズド型マイクロホン378A04を最高性能で使用するには、最低4mAの励起電流を供給する必要があります。そのためには、2mAのチャンネル2つを平行に組み合わせるなど、いくつかの方法があります。
378A04は非常に低い音圧を測定することができますが、そのためには、通常のマイクロホンやその他のICP®センサに必要な2mAよりも高い電流を、この特別なマイクロホンとプリアンプに供給する必要があります。最低でも4mAが必要です。4mAの電流を供給できないデータ収録システム(DAQs)や音圧計測器もあるため注意してください。
励起電圧と励磁電流は、2つの異なるものです。マイクロホンが高い音圧入力に応答するとき、電圧出力が制限されないように、適切な励起電圧が必要です。マイクロホンがダイナミックレンジ全域で正確に動作するためには、シグナルコンディショナから供給される励起電圧は、出力バイアス電圧にピーク時の出力電圧を加えたもの以上である必要があります。励起電圧は、マイクロホンが動作するのに必要なパワーとより密接に関係しています。プリアンプとケーブル負荷の要件に基づいて、マイクロホンは必要なだけの電流を引き込みます。シグナルコンディショナやDAQがチャンネル毎に4mAを供給できない場合には、以下のような方法があります。
4mAを得るための方法:
- PCB®のラインナップに加わった480M122型シグナルコンディショナは、480E09型シグナルコンディショナのようにゲイン付き単チャンネル電池駆動型です。480E09と異なる点は、480M122は標準の4mAを供給できます。電池駆動型なので、480M122型の固有ノイズは、シグナルコンディショナとしては非常に低いです。
- 他のラインパワー駆動式のPCBシグナルコンディショナで、2mA以上のシグナルコンディショナを扱えるものを購入することです。例えば482C05型 4チャンネルモデルは、初期電流設定4mAでユーザーが後で調節可能です。
- マイクロホンを、データ収録機の2つのチャンネルに並列に接続します。電流は、各チャンネルが2mAの多チャンネルデータ収録機の2つのチャンネルに分割されます。各チャンネルが2mAの場合、合計電流は4mA(またはマイクロホンが必要とする電流3.0mA、3.5mAなど)となります。これは "T"コネクタで実現されます。以下は、4mAを必要とする378A04型マイクロホンと共に、2mAの定電流しか必要としない標準アレイマイクロホン(130E22)を示す図です。
- チャンネルごとに4mAの能力を持つモデルを選ぶ。そうすれば、Tコネクタを使用する必要はありません。