バーチャルポイント変換による高精度実験FRF算出ソフトウェア「DIRAC」
特長
- CADファイルと連動した試験セットアップ
- バーチャルポイントにおける6自由度(並進、回転方向)のFRFを算出可能
- 複数のハンマによる測定結果をマージ可能
- Mueller-BBM社製MKⅡG2フロントエンド(PAK liveモード)と接続することで、オンラインで色々な観点からFRFの精度チェックが可能
- ゴムマウントの動特性を6自由度で高周波まで取得可能
オペレーションの流れ
Prepare
試験体のCADファイルをインポートします。CADファイルのサーフェス上にマウスを移動させながら、バーチャルポイントの近傍に加速度センサ、加振点の座標を設定します。設定した加速度センサ及び加振点の位置関係から、バーチャルポイントの6自由度の情報を十分に表現出来ているか測定に進む前に確認することが出来ます。
CADファイルのセットアップ通りにセンサやインパクトの位置を実物に反映するのは容易なことではありませんが、実際の試験セットアップの写真を登録することが出来るため、CADファイルのセットアップと比較して両者に違いがないかを確認することが可能です。
Measure
CADファイル上に設定したセンサや加振点の位置を確認しながら、実際にハンマリングを行います。低周波用にはラバーチップ、高周波用にはナイロンチップを使用して、複数のハンマによる結果をマージすることで高精度のFRF測定を行います。測定終了後でも、コヒーレンスを確認しながら測定結果の取捨選択が可能です。
Analyze
測定した全てのFRFのコヒーレンスをマトリクス表示で確認が出来ます。またODSアニメーションを確認することで、センサのケーブリング間違いやバーチャルポイント近傍でセンサが剛体として動いているか確認することが出来ます。その後バーチャルポイント変換したFRFについて、consistencyや相反性などの精度確認を行い、高精度の実験モデルを作成することが出来ます。
Mueller-BBM社製MKⅡG2フロントエンドと接続する場合はこれらの精度確認をオンラインで行うことが出来ますが、他の計測器で取得したFRFデータをATFX形式でインポートすることも可能です。
通常FRFの測定が難しいゴムマウントについて、アクティブ(A)、パッシブ(B)側にそれぞれ治具を取り付けFRFの測定を可能にします。またそれそれバーチャルポイントも設定し、Inverse substructuringの計算を行うことで、ゴムマウント(I)のみの動特性を取得することが可能になります。これは従来の動バネ試験機では測定が難しい回転方向の特性まで含めて、6自由度の特性を高周波まで取得することが出来ます。
動画
※各動画は日本語字幕に対応しております。(コントロールバーにあるCCで日本語をオンにしてください。)DIRAC Overview(約5分20秒)
バーチャルポイント変換を用いた6自由度伝達関数取得のためのソフトウェア、DIRACの概要をご紹介します。 測定準備から測定、解析までの流れを実際のソフトウェア画面を中心にご紹介しており、測定オペレーションを具体的にイメージ頂けます。
Why to use DIRAC(約1分30秒)
DIRACを使うと3つのステップで高品質な伝達関数を取得できます。 バーチャルポイント変換の意義、利点についても解説しているビデオです。
Automatic measurement selection(約5分)
DIRACに搭載されている、加振実験の伝達特性選択自動化の機能です。 ソフトウェア画面で具体的に解説されており、ビデオを見ればすぐにお使いいただけます。
Virtual Point Transformation(約5分30秒)
DIRACでは試験開始前の準備段階で、センサやハンマリングの位置からバーチャルポイント変換に必要な 自由度をとらえているかを確認することができます。このための強力なインジケータである 「VP Transformation card」の機能についてご紹介します。