加速度計校正システム
加速度計校正システム 9155D はISO16063-21に準拠したback-to-back比較校正による校正ワークステーションです。9155D は圧電型加速度計のICP(IEPE)型または電荷出力型のみならず、オプションのシグナルコンディショニングユニットやソフトウェアの追加することでピエゾレジスティブ、容量タイプ、速度センサの校正も可能です。また、TEDSに対応したセンサの自動的なTEDS情報の更新、直線性の校正、0.5Hzからの低周波校正、100,000m/s2までの衝撃加速度校正にも対応します。
ISO16063-21に準拠した校正手順が自動的に実行され、ISO17025の要求に基づいた校正証明書をプリントアウトします。
コントロールソフトウェアは、個々の加速度計のパラメータを保存しており、更にこれらのパラメータの自動的な読み込み、校正手順を出来る限り簡素化しています。
精度の良い校正を行うため、エアベアリングシェーカを加振器として用いることで、ISO16063が要求する横軸モーションの許容範囲内で校正が可能です。このシステムで使われるエアベアリングシェーカはローレンツ力で振動部を浮上させており、そのための電流値設定、既定のエアーの圧力設定以外は調整が不要です。また、校正作業は校正の開始から終了まで約1分で行うことができます
9155Dシステムの主なコンポーネントは、Windows PC、コントロールソフトウェア、プリンタ、データ収録用A/Dで構成されています。個々のユーザが必要とするグレードの加振器や、基準加速度計、シグナルコンディショニングユニット等の周辺機器、ソフトウェア機能の追加が可能であるため、ニーズに合わせた校正システムを最小限のコストで構築する事ができます。
収録されたデータは Microsoft Access® で管理され、Microsoft Excel ®のテンプレートを利用して校正データをプリントアウトします。テンプレート変更によりオリジナルの校正データを出力することが可能です。
特長
- NIST 、PTBトレーサブル
- 1軸1分以内で校正可能
- Windows PCを使用
- セットアップ、データ収録、セーブ、プリントの自動化が可能
- 多数のpass/fail 基準値の設定ができ、データベースから自動呼出し可能
- ISO17025に準拠した校正証明書をプリントアウト
- 校正手順を自動化
- 最大200の周波数ポイントにて校正可能
9155 ソフトウェア
9155 加速度計校正システムは Windows XP, Vista, 7 に対応しており、正確な校正をサポートし、グラフィカルインターフェイスにより簡単に操作可能です。PCB Piezotronics社は加速度計製造メーカとして40年以上の経験と1,000,000回以上の校正実績があります。
機能
- 種々のセンサのPass/Fail基準値の設定可能
- センサ仕様及びテスト要求事項のデータベースのシステムセットアップの自動化
- ISO17025及びISO16063-21要求事項に準拠する校正証明書をプリント、またカスタマイズ可能
- 自動的にTEDSセンサの新しい校正データをアップデート(オプション:9155D-400)
- 位相の校正データ取得は更なるセンサの信頼性を確認
- SLQ準拠のデータベースから校正データの読み出し
- 校正データのエクスポート
- 基準周波数をユーザ定義可能
仕様
9155 仕様
周波数範囲 | 5Hz ~ 15kHz (9155D-830 エアーベアリングシェーカオプション) 5Hz ~ 20kHz (9155D-831 エアーベアリングシェーカオプション) 0.5Hz ~ 500Hz (9155D-771 低周波用シェーカオプション) 0.1Hz ~ 500Hz (9155D-779 低周波用シェーカオプション) |
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不確かさ(typ) | 2.0% (5 ~ 10Hz) 1.2% (10 ~ 100Hz) 0.8% (100Hz) 1.0% (100 ~ 1,000Hz) 1.4% (1,000 ~ 5,000Hz) 1.9% (5,000 ~ 10,000Hz) 2.2% (10,000 ~ 15,000Hz) 2.8% (15,000 ~ 20,000Hz) |
校正手法 | Back-to-Back比較校正(ISO16063-21に準拠) |
測定値 | 感度、振幅、位相、バイアス、DCオフセット、ブリッジ抵抗、DC感度(オプション:共振、線形性、衝撃) |
対象の加速度計 | ICP(IEPE)、電荷出力型、電圧、容量型、ピエゾレジスティブ |
表示物理量 | 加速度(オプション:速度) |
TEDS対応(オプション) | IEEE 1451.4、IEEE P1451.4 |
加振タイプ | ステップサイン、マルチサイン |
加速度レベル | 0.1 ~ 10gpk |
自動 pass/fail 判断機能 | 対応 |
■基準加速度計
9155D-830 エアーベアリングシェーカ | 9155D-831 エアーベアリングシェーカ | |
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タイプ | ICP | ICP |
感度 | 10mV/g | 10mV/g |
周波数範囲 | 5Hz ~ 15kHz | 5Hz ~ 20kHz |
共振周波数 | >70kHz | >70kHz |
テストセンサ用取付穴 | 1/4-28 UNF (10-32 オプション) | 1/4-28 UNF (10-32 オプション) |
付属アクセサリ
- PC、キーボード、マウス、モニタ、プリンタ
- 9155 校正用ソフトウェア
- データ収録器
- データベースソフトウェア
- システム検証用センサ
- 様々なマウントアダプタ及びケーブル
オプション
エアーベアリングシェーカ 9155D-830/831
- 多孔質セラミックスエアーベアリングにより横軸モーションを最小化
- 内蔵基準加速度計の取付共振は70kHz以上
- 9155D-830 5Hz ~ 15kHz
9155D-831 5Hz ~ 20kHz
超低周波校正 9155D-779
- 0.1Hzからの低周波校正可能
- エアーベアリングシェーカ 9155D-831と使用する事により0.1Hz~20kHzの自動校正システムの構築が可能
共振周波数チェック 9155D-550
- 50kHzまで共振周波数を自動的に測定
- 9155D-830/831のエアーベアリングシェーカが必要
線形性チェック 9155D-501
- 40gpkまでのアップグレード可能
(エアーベアリングシェーカが必要) - 周波数校正から線形性チェック まで同じシステムで動作
衝撃校正 9155D-525
20g ~ 10,000gpkの線形性校正及びチェック
- 空気圧の駆動により、一貫性のある 衝撃をコントロール
- スタンドアロ―ンバージョンは9525C PneuShock
一次標準(Primary)校正 9155D-575
- ISO16063-11(1999)Method 3に合う性能要求を満たす一次標準校正 レーザ干渉計を使用
- 不確かさが極小
シグナルコンディショニングオプション
TEDSセンササポート 9155D-400
TEDSセンサの自動的なアップデート、IEEE 1451.4 及びIEEE P1451.4フォーマットに対応。(9155D-443が必要となります)ICPシグナルコンディショニング 9155D-442
PCB社442A102のICPシグナルコンディショナを含む。多機能チャージアンプ 9155D-443
PCB社443B101のチャージアンプを含む。自動的なゲイン調整機能付き。容量型センサ用シグナルコンディショニング 9155D-445
PCB社445A101の容量型センサ用シグナルコンディショナを含む。ピエゾレジスティブセンサ用シグナルコンディショニング 9155D-478
PCB社478A30を含む。1/4、1/2、フルブリッジの加速度計に対応。■オプション
9155D-100 | 19インチラック、H x W x D [93cm x 55cm x 66cm] |
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9155D-120 | 加振器用マウント |
9155D-160 | ツールキット(トルクレンチ、ドライバー、ボックス等) |
9155D-350 | 校正ラベルプリント |
9155D-400 | TEDSセンサのサポート(9155D-443が必要となります) |
9155D-442 | ICPシグナルコンディショニングシステム |
9155D-443 | 多機能チャージアンプシステム |
9155D-445 | 容量型センサ用シグナルコンディショニングシステム |
9155D-478 | ピエゾレジスティブセンサ用シグナルコンディショニングシステム |
9155D-501 | 非線形性チェック、40gまで |
9155D-525 | 衝撃校正、加速度範囲: 20g ~ 10,000g. |
9155D-550 | 共振周波数チェック、50 kHzまで |
9155D-575 | レーザ校正システム(ISO 16063-11) |
9155D-600 | 速度センサ校正 |
9155D-771 | 低周波校正 (0.5 Hz - 500 Hz)、低周波用加振器及び基準センサを含む |
9155D-779 | 低周波校正 (0.1 Hz - 500 Hz)、低周波用加振器及び基準センサを含む |
9155D-830 | K394A30 エアーベアリングシェーカ (5 Hz - 15 kHz) |
9155D-831 | K394A31 エアーベアリングシェーカ (5 Hz - 20 kHz) |
9155D-913 | 油圧インパルス校正(圧力センサ用 200 ~ 20,000 psi) |
9155D-961 | インパクトハンマー校正、9961C |
ギャラリー
最新型 加速度計校正用加振器:エアーベアリングシェーカ
- ISO16063が推奨する横軸モーションリミット内での校正が可能
- 横軸モーションを小さくすることで、不確かさを低減(他のタイプの動電式加振器システムに比べ不確かさは約2%減)
- 他タイプの動電式加振器に比べメンテナンスが非常に簡便
- 被校正センサ及び基準加速度計の取り付け取り外しが簡単