マイクロホン校正システム
9350C型は自動コントロールされたマイクロホン精密校正システムです。1/4"、1/2"、1"インチの各コンデンサマイクロホンカートリッジ、マイクロホンカートリッジとプリアンプ一体での感度校正及びマイクロホン周波数応答測定を手軽に行うことができます。
9350Cの基本操作メニュー
- マイクロホンカートリッジ校正(開ループ感度校正、周波数特性)
- マイクロホンカートリッジとプリアンプの一体校正(閉ループ感度校正、周波数特性)
校正成績書はソフトウェアデータベースに自動的に記録されます。Microsoft Excel®のテンプレートを用いた校正情報を発行することができます。
特長
- 簡単で直観的な動作
- CSVファイルにて校正データをデータベースに出力
- モデル名、シリアル番号、ユーザ管理番号から簡単に過去のデータを抽出可能
- 自動的に自由音場及びランダムの補正カーブを各タイプのマイクロホンに適用
- 周波数Pass/Fail基準値の設定可能
- 自動的なテストパラメータをセットアップ
- ISOに準拠した校正成績書を発行
- 校正成績書フォーマットはユーザが自由にカスタマイズ可能
テクノロジー
マイクロホンアッセンブリの音圧感度
絶対校正で国家標準へトレースされた基準音圧マイクロホンにより、校正用ピストンフォン基準音圧を測定し決定します。このピストンフォンにより、被校正マイクロホンアッセンブリに基準音圧を入力し、感度を測定します。
マイクロホンカートリッジの校正
IEC327,486に準拠したインサートボルテージ法により、マイクロホンカートリッジの音圧感度校正を行うことができます。また、自由音場/拡散音場感度は、音圧の感度に音場補正量を加えることで求めます。
プリアンプの校正
マイクロホンカートリッジと等価なキャパシタンスを入力に接続し、2Hz~100kHzまでの周波数特性を自動で校正します。
マイクロホンの周波数特性
マイクロホン周波数特性の校正では、静電アクチュエータ法を用います。被校正マイクロホン上に、約0.5mmのギャップで電極を設置し、高電圧DC電源により800Vdcを印加します。さらに、モジュレーション電圧100Vrmsを印加する事で、約104dB相当の等価音圧レベルを発生させ、高精度に高周波数まで周波数特性の2次校正を行う事ができます。カプラによる校正方法と比較して、容易に高周波数までの校正を行えます。
仕様
システム
被校正マイクロホンタイプ | 1/4、1/2、1 インチ 外部分極型、プリポラライズド型 |
---|---|
マイクロホンカートリッジ校正 | 開回路感度、音圧レスポンス、0°方向自由音場レスポンス、ランダムレスポンス |
マイクロホン(プリアンプ一体)校正 | 閉回路感度、音圧レスポンス、0°方向自由音場レスポンス、ランダムレスポンス |
ピストンフォン校正 | 音圧レベル出力、周波数及び歪み率 |
プリアンプ適合テスト | 周波数レスポンス、ゲイン |
一般仕様
校正方法 | 単一レベル/単一周波数のインサートボルテージ法、静電アクチュエータ法(周波数レスポンス) |
---|---|
周波数レンジ | 20Hzから被校正マイクロホンの上限周波数まで |
システム精度 | 0.5dB |
補正カーブ(付属) | PCB Piezotronics、G.R.A.S.、B&Kマイクロホン |
補正カーブ(他) | テキストファイルにマニュアル入力 |
校正データ管理 | 可能 |
自動Pass/Fail判定 | 可能 |
基準マイクロホン
型番 | G.R.A.S. 42AA |
---|---|
感度 | 12.5mV/Pa |
周波数範囲 | 3.15 ~ 20,000Hz |
ダイナミックレンジ | 27 ~ 160dB (re. 2×10-5Pa) |
分極電圧 | 200Vdc |
ピストンフォン
型番 | G.R.A.S. 42AA |
---|---|
感度 | 114dB (re. 2×10-5Pa) |
周波数範囲 | ±0.08dB (re. 2×10-5Pa) {IEC942(1988)Class1} |
ダイナミックレンジ | 250Hz ±0.5% |
分極電圧 | <1.5% |
環境
システムウォームアップ時間 | 30分 |
---|