油圧モーダル加振器
構造物の周波数応答測定における油圧加振器の利点 機械構造物の周波数応答関数(FRF)計測においてFFTアナライ ザが広く普及しました。
その背景にはインパクトハンマーの普及があります。FFTアナライザとインパクトハンマーの組合せによるインパルス加振試験によりFRFが簡単にかつ短時 間で測定することができるようになったのです。このようにFFTアナライザの普及に大きく寄与したインパクト加振ですが、決して万能ではありません。
インパクト加振は減衰が小さく線形性を持った構造物に対して は有効な試験法ですが、非直線性があり、減衰が大きい構造物の FRF 計測には有効ではありません。ボルトやリベットによる締結、摩擦、隙間、防振マウントなどの機械的要素はしばし大きな非線形性につながります。
このような構造物で加振試験においては、それ自身が稼働している時と同じくらい大きなエネルギーで加振でき、 またランダム波や正弦波のような所定の波形を忠実に再現できるような加振器が必要とされます。適切に設計された油圧加振システムは、大きな加振エネルギーを必要とする構造系で、非常に有効な汎用ツー ルです。良好なFRFを計測するうえで重要な特徴を以下にご紹介します。
特長
構造物の周波数応答測定における油圧加振器の利点
機械構造物の周波数応答関数(FRF)計測においてFFTアナライ ザが広く普及しました。その背景にはインパクトハンマーの普及があります。FFTアナライザとインパクトハンマーの組合せによるインパルス加振試験によりFRFが簡単にかつ短時間で測定することができるようになったのです。このようにFFTアナライザの普及に大きく寄与したインパクト加振ですが、決して万能ではありません。インパクト加振は減衰が小さく線形性を持った構造物に対して は有効な試験法ですが、非直線性があり、減衰が大きい構造物の FRF 計測には有効ではありません。ボルトやリベットによる締結、摩擦、隙間、防振マウントなどの機械的要素はしばし大きな非線形性につながります。このような構造物で加振試験においては、それ自身が稼働している時と同じくらい大きなエネルギーで加振でき、またランダム波や正弦波のような所定の波形を忠実に再現できるような加振器が必要とされます。適切に設計された油圧加振システムは、大きな加振エネルギーを必要とする構造系で、非常に有効な汎用ツー ルです。良好なFRFを計測するうえで重要な特徴を以下にご紹介します。
高加振力
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小さくても減衰が大きい、または非線形性のある構造物の計測には高加振力がある加振器が必要不可欠です。また加振力の小 さい加振器でスイープサインによりFRFを得るよりも、この ような加振力の高い加振器でランダム加振を行えば結果が速く得られます。Xcite の油圧加振器は4,400N から89,000N 更にはそれ以上の加振力を与えることができます。
高いプリロード力
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機械構造物においてその非直線性要素を打ち消すためにはプリロードを与える必要があります。プリロードを与えることに よりベアリング、ギア、締結部における緩みを埋めるのですが、そのプリロード力が変化することのないよう、制御できなければなりません。Xciteの油圧加振システムでは非常に大きなプ リロード力を与えることができ、静的負荷レベルによる影響を解析するために容易にプリロードレベルを制御することができます。
高周波応答
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この油圧加振器では低周波でのパフォーマンスの劣化はあり ません。その上高周波側は1000Hzまで加振できるシリーズもあります。このように周波数範囲が広いのでほぼ全ての機械構造物解析のアプリケーションに適用できます。
取り付けの簡易性
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Xcite社の油圧加振ヘッドは非常にコンパクトに設計されており、加振構造物をダイレクトに点加振することができます。また油圧ヘッドを固定するための複雑な治具等が不要で、治具の影響による歪みや共振問題などがありません。
スタティックフォースとダイナミックフォースの独立制御
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スタティックフォースとダイナミックフォースのフィード バック変数を別々にコントロールすることができます。例えば、コンプライアントもしくはフリー保持された構造物のテストを行う場合、スタティックな変位を制御しながら、ダイナミックフォースをコントロールする必要があります。この機能により加振器がストローク端においてドリフトするのを防ぎます。
自動ゲイン補正
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加振構造物の同剛性の変化を自動補正するために、サインス イープ中に加振力(あるいは他の動的フィードバックパラメー タ)を一定に制御します。
ロングストローク
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油圧加振器は数インチのストロークを持ち、自動車サスペンション試験、フルビークル加振、その他類似のアプリケ―ションに有効です。
多彩な加振ヘッド
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リニア加振、ねじり加振、慣性加振に合わせた加振ヘッドをご用意しており、様々なアプリケーションに適用可能です。
Xciteデュアルループコントロールにより広い周波数帯域を実現
Xcite社の油圧加振システムは広い周波数帯域で加振することが可能であり、多彩なオプションを用意しているため様々なアプリ ケーションに対しての適用が可能です。Xciteシステムは簡単に油圧加振器を使用した振動解析ができるように設計されております。 尚、Xcite 社の油圧加振システムは、加振ヘッド・マスターコントローラ・油圧源により構成されてます。
加振ヘッド
加振ヘッドは力またはトルクを対象物に加えながら、付属しているセンサにより力またはトルクを測定します。測定された信号は フィードバック制御用の信号としても使用されます。
加振ヘッドは様々のアプリケーションに適用できるように設計されおり、広帯域周波数でのリニアまたはねじり加振、連続回転、慣性 加振が可能な加振ヘッドのラインナップがございます。
静的(static)及び動的(dynamic)に制御された加振ヘッドは様々な構造解析試験に適用が可能です。
リニア加振ヘッド
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ねじり加振ヘッド
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リニア慣性加振ヘッド
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- 静的及び動的な力フィードバック及び出力のための小型な歪ゲージタイプのロードセル
- 小型サイズ
- 直列マウント変位キット
- 高周波サーボバルブ
- メンテナンスが容易
連続回転ねじり加振ヘッド
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- 容易な設置
- 静摩擦を下げるブロンズを染み込ませたピストンリング
- 長寿命ロッドシール
- 高精度グラウンドピストンロッド
デュアルループマスターコントローラ
Xcite社マスターコントローラは高精度な閉ループ制御を実現し、ディスプ レイにて動的及び静的テストレベルを表示します。Xcite社油圧加振システムの心臓部であるマスターコントローラは、非常に コンパクトでありながら力及びトルクの制御やそのレベルの表示等の多くの重要な機能を備えています。
マスターコントローラ
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- 独立した静的及び動的制御ループ
- 動的ループのコンプレッション制御
- ランダム加振コントローラ使用のための直接パワーアンプ入力
- 電子基板カードを取り換えるだけで他の加振ヘッドに順応可能
- LVTD 及びストレインゲージシグナルコンディショニング
- 油圧パワー供給制御
- 動的及び静的コントローラ変数レベル用の大きく読み取りやすいメータ
- それぞれのモーダル加振ヘッド用に工場出荷時プリセット したループ制御基板
油圧源
油圧源は加振ヘッドに適した圧力及び流量の油を供給します。また、内部フィルターにより油の濾過を行います。可搬可能なライン ナップを取り揃えており、様々な計測現場での試験が可能です。全てのXcite社油圧源の油圧は3000psiで供給されますが、各加振ヘッドに必要な吐出量(1GPM~75GPM)に合った油圧源を選 択します。
- 優れた可搬性
- 静かな動作
- 圧力補正と可変ボリューム:加振ヘッドにより要求される流 量だけ供給
- 堅牢なハウジング、キャスター付きキャビネット
- メンテナンスが容易
- 3ミクロン フィルター
- 動作特徴:3相パワーシーケンスインヂケータ、温度及びフィ ルター警告ランプ
- 過熱温度及びフィルター詰まりによる自動停止
- 空冷または水冷の両モデル可能
- 110V及び220V、380Vまたは440Vの3相電源モデルを選択可能