X線医用画像撮影装置用画像処理装置MX200,MX300e,TC5
X線撮影装置用画像処理装置
X線撮影装置用画像処理装置はイメージインテンシファイア(I.I.)、TFTまたはCMOSタイプのフラットパネルディテクタからX線画像を取得するばかりではなく、フィルタリングや画像の回転、反転処理などの各種画像処理も行うことができる総合的なX線画像処理装置です。
医療の現場では、メーカや型式を問わず、常に高い品質のX線画像を取得したいという要望があります。しかしながら、X線撮影装置側のインターフェースは製造メーカの仕様により制限されてしまうため、メーカ間のインターフェースに互換性が無い場合には相互接続にできないため使用できないという問題に直面することがしばしば発生します。
MX Imaging Inc.社製MX200、MX300e、TC5は、こうしたインターフェースの互換性の問題を解決し、メーカを問わずX線源、フラットパネル、ワークステーションPCを簡単に接続できる環境を提供いたします(※)。フレキシブルなX線撮影環境を構築する最適なシステムです。
※装置メーカ様のご要望に合わせるため、別途新規開発が必要となる場合がございます。
特長
MX Imaging Inc.社(米国)が開発したMX200、MX300e、TC5は、X線撮影装置に搭載されているイメージインテンシファイア(I.I.)や、CRシステムからフラットパネルを搭載したX線撮影装置へアップグレードする場合のシステム変更に伴う、接続する機器(特に異なるメーカ製FPDを接続する場合)の入出力インターフェースに互換性が無いケースが多々発生するようなトラブルを回避することが可能になります。
- MX200
- ボックス型X線医用画像処理装置
- X線画像処理機能(回転、反転等)
- 1000BaseT Ethernet 接続による高速データ転送
- DVI出力(2系統)による2画面出力
- MX300e
- ボード型X線医用画像処理ボード
- X線画像処理機能(回転、反転等)
- PCI Exprss インタフェース
- 1000BaseT Ethernet 接続による高速データ転送
- DVI出力(2系統)による2画面出力
- TC5
- FPDとX線ジェネレータ(制御ユニットを含む)、MX200とMX300eとの相互接続
- 複数のインタフェース(RS232, Fibre Channel等)装備可能
※1 ご使用中のX線撮影装置メーカや機種によっては、新たに開発(有償)が必要となる場合がございます。詳細は別途お問い合わせください。
※2 DVI出力(2系統)は、画像処理用のオプション基板を接続した場合です。詳細は別途、お問い合わせください。
システム構成
MX300e、TC5システム構成図
フラットパネルディテクタ並びにX線源、X線源制御ユニットなどとの接続並びに通信はTC5から行います。また、MX300eはPCのPCIeバスに接続して使用します。
X線曝射スイッチが押され、実際にX線が照射されるとフラットパネルから取得した画像データがTC5に転送されてきます。それをMX300eが受け取ると、パネルの較正データの適用、画像処理を実施し、DVIコネクタへ画像を出力し、PCIeバス経由でデータをPCに記録することができます。
このとき、PC側のモニタに画像を表示させれば合計で最大3画面での画像表示をさせながら、X線画像の撮影並びに読影が可能となります。
機能
X線撮影装置用画像処理装置
MX200、MX300e、TC5には下記の機能が搭載されています。
MX300e
MX300eはPCのPCIeバスに接続して使用するX線画像撮影装置用の専用画像処理ボードです。フラットパネルディテクタ並びにX線源、X線源制御ユニットなどとの接続並びに通信はTC5が行い、取得したX線画像はフラットパネルからTC5に転送されMX300eに転送されます。MX300eは画像データを受け取ると、パネルの較正データの適用、画像処理を実施し、DVIコネクタへ画像を出力し、PCIeバス経由でデータをワークステーションPCに記録することができます。このとき、
ワークステーションPC側のモニタを含めて合計で最大3画面での画像表示をさせながら、X線画像の撮影並びに読影が可能となります。以下に、MX300eが提供する主な機能を示します。
- 取得したX線画像の画像処理並びにデータの転送(PCIe経由)
- 2Dモーション補正付リカーシブフィルタ
- 空間ノイズリダクション(10フレーム/秒まで、LIH)
- ディジタルローテーション並びにリサイズ
- マルチバンドコントラスト強調フィルタ
- 画像ハーモナイゼーション、エンハンストフィルタ
(CardioVascular向画像処理) - エッジ強調(コンボリューションフィルタ)
- 自動ウィンドウレベルと画像反転
- DVIによる2画面画像出力(独立した回路を搭載。それぞれ別の画像を表示可能)
- デュアルリンクDVI
- オーバレイ機能搭載
TC5
TC5は、フラットパネルディテクタおよびX線撮影装置並びに制御装置とのインターフェースとして機能する専用モジュールです。MX300e、X線撮影装置、ワークステーションPCと連携して最適なX線画像の撮影環境を構築することができます。
フラットパネルやMX300eとの通信には1000BaseTのネットワーク(ギガビットイーサ)を採用しています。フラットパネルから受け取った画像をMX300eに高速で転送しますので、高速に画像転送しつつモニタ上に画像表示させる処理をスムーズに行うことできます。
非常にコンパクトな製品ですので設置場所を選びません。イメージインテンシファイア(I.I.)を用いたX線画像撮影装置のアップグレード、異なるメーカ機器の相互接続、フラットパネルディテクタ使用とその最適化を検討する場合に、もっとも有効なソリューションシステムとなります。
TC5が実現できる主な機能は次のとおりです。
- X線源とのインターフェース
- ディスクリートレベル
- ディジタルABS(Automatic Brightness Stabilization)
- フラットパネルディテクタのインターフェース
- フラットパネルの補正
* 暗電流補正
* ゲイン補正
* Bad pixel補正(不良ピクセル補正)
- フラットパネルの補正
MX200
MX200は、MX300eとTC5の2つの製品の機能を1台で実現する統合システムです。
イメージインテンシファイア(I.I.)のX線撮像装置からフラットパネルディテクタへアップグレードする場合、既存のフラットパネルディテクタを他のモデルに変更する場合、更には画像処理機能を追加する場合など、X線画像撮影・読影の現場体される様々な要求を解決する際に威力を発揮する製品です。
※ご使用中のX線撮像装置、イメージインテンシファイア、CRシステム、フラットパネルディテクタのメーカや機種によっては、新たにインターフェース部分の開発が必要となる場合があります。詳細は別途お問い合わせください。
ギャラリー
MX300e型X線撮像装置用画像処理ボード
MX300eは、ワークステーションPCのPCIeバスに接続して使用するX線撮像装置用画像処理ボードです。インターフェースユニットのTC5とセットで使用することで、現在ご使用中のイメージインテンシファイア(I.I.)から、フラットパネルディテクタシステムへとアップグレードすることが可能です。さらに、MX300eには、2台のイメージプロセッサが2台内蔵されておりますので、取得したX線画像に画像処理を施し、2chあるDVIコネクタに別々の画像を同時に出力することができます。合わせて、PCIeバス経由でデータをメインメモリに転送します。
TC5型X線撮像装置用インターフェースユニット
TC5は、フラットパネルディテクタおよびX線ジェネレータ並びに制御装置とのインターフェースとして機能します。MX300e、X線ジェネレータと連携して最適なX線画像撮影環境を構築します。
フラットパネルやMX300eと1000BaseTのネットワークで通信し、フラットパネルから受け取った画像をMX300eに高速で転送します。またパルス透視モードなど、X線ジェネレータとのコミュニケーションを行います。非常にコンパクトな製品設計となっており設置場所を選びません。イメージインテンシファイア(I.I.)システムのアップグレード、複数メーカのX線撮像装置、フラットパネルディテクタの使用を検討する場合に、もっとも有効なソリューションシステムとなります。
MX200型X線撮像装置用画像処理装置
MX200は、MX300eとTC5の2つの製品の機能を1台で実現する統合システムです。
イメージインテンシファイア(I.I.)のX線撮像装置からフラットパネルディテクタへのアップグレードを行う場合、または既存のフラットパネルディテクタを他のモデルに変更する場合、更に画像処理機能を追加する場合などに威力を発揮する製品です。
旧式のX線撮像装置や複数メーカのフラットパネルを同時に運用する必要がある場合などに
お役に立つシステムとなります。
ご使用いただいておりますX線撮像装置のメーカや機種によっては、新たに開発が必要となる場合がございます。詳細は別途お問い合わせください。