2024年 年頭所感

2024年1月1日
株式会社東陽テクニカ
代表取締役社長
高野 俊也

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

当社は、昨年9月に設立70周年を迎えました。これもひとえにステークホルダーの皆さまのご支援の賜物と、心より感謝申し上げます。
昨年は、ロシア・ウクライナ情勢に加え中東地域での緊張も高まり、地政学的リスクが世界経済にも影響を及ぼした一年でした。国内においては、円安傾向や半導体不足が続き、経済全体に波及しました。一方で、新たな技術分野や再生可能エネルギーなどにおいて積極的な投資や研究開発が行われ、産業の多様化が進んだ一年だったと思います。

当社は、常に最先端の研究開発を支える計測ソリューション・プロバイダーとして、カーボンニュートラルやIoT社会の実現に向け技術革新が続く各産業において、社会の変化をリードする計測ソリューションを展開しています。昨年は、計測ソリューションを創出する技術開発拠点となるR&Dセンターを新設しました。EV充電テストラボや、校正ラボ、ICTラボを整備して技術開発体制を強化し、技術開発から校正、物流・検査までの機能を集約して業務を効率化しました。
さらに、ライフサイエンスや先進的自動車開発分野においてM&Aを実行し、事業拡大を推進しています。先進的自動車開発分野では、ハブ結合式シャシダイナモメーターを製造・販売するスウェーデンのRototest International ABの全株式を取得し、実車向けの開発・試験ソリューションをグローバル市場に展開します。
本年1月1日には、株式会社トーキンEMCエンジニアリングも当社のグループ会社となり、社名を株式会社東陽EMCエンジニアリングに変更いたしました。EMC(電磁環境両立性)分野において、両社の計測ソリューションと試験サービスの知見を融合し、シナジーによる事業拡大を進めてまいります。
また、来年開催される大阪・関西万博での「空飛ぶクルマ」飛行実現に向けて、新たな産業として期待されるエアモビリティ分野においても、当社の計測技術を結集した新たなソリューションを創出、提供することで貢献してまいります。

本年は、中期経営計画“TY2024”の最終年度になります。ここで掲げている5つの事業戦略「脱炭素社会の推進」「高速通信環境の実現」「リカーリングビジネス」「技術開発投資の継続(仲間作り)」「M&Aによる事業拡大」をさらに推進し、多様化する産業界において最先端の計測ソリューションでお客様の技術革新を支援してまいります。
甲辰の年は、「成功という芽が成長していき、姿を整えていく」年になると言われています。中計‟2024”を達成することで、当社の持続的な企業価値の向上につなげ、次なる中計に向けてさらなる成長戦略を描き邁進してまいります。

本年も変わらぬご愛顧とご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。