HOME  /  トピックス  /  全周360度対応の実写映像再生ソフトウェア「Alpha Node(アルファノード)」販売開始
ニュースリリース
2021/10/01

全周360度対応の実写映像再生ソフトウェア「Alpha Node(アルファノード)」販売開始

※本記事は2021年10月1日に掲載した記事の再掲載となります。情報はもとの掲載日現在の情報です。
最新情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
実写映像再生ソフトウェア「Alpha Node(アルファノード)」および「Real Video Drive Player」は、「True Sim」へ名称を変更しております。

株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:高野 俊也、以下 東陽テクニカ)は、ビデオ映像の三次元化技術で世界的に高い評価を受ける株式会社 岩根研究所(本社:北海道札幌市、代表取締役:岩根 和郎、以下 岩根研究所)と共同開発した、実写映像内をバーチャルドライビングできる、全周360度対応の実写映像再生ソフトウェア「Alpha Node(アルファノード)」を、2021 年10月1日より日本ならびに米国で販売開始いたします。「Alpha Node」は、すでに販売している東陽テクニカの実写映像再生ソフトウェア「Real Video Drive Player」の性能に加えて、全周360度までの映像表示範囲の拡張と任意の領域での切り出し表示が可能なソフトウェアです。これにより、円筒スクリーンや部分球スクリーンにも対応し、大型のドライビングシミュレータでの使用が可能になりました。また、複数の視点で検証が求められるようなADAS(先進運転支援システム)カメラ検証試験などにも適応いたします。

「Alpha Node」で円筒スクリーンに投影した実際の高速道路走行画像|モビリティ・テスティング|東陽テクニカ
「Alpha Node」で円筒スクリーンに投影した実際の高速道路走行画像|モビリティ・テスティング|東陽テクニカ

「Alpha Node」で円筒スクリーンに投影した実際の高速道路走行画像
(左が後方画像、右が前方画像:右車線からトラックが通り過ぎる様子)

背景/概要

昨今活発化している電気自動車やADAS、自動運転車両の開発において、車両挙動のチューニングやドライバーの乗り心地評価はドライビングシミュレータでの没入感やリアリティが重視されています。これまでの一般的なドライビングシミュレータは、シミュレーション空間がCG(Computer Graphics)技術で制作されており、実走行試験との乖離や、精密な環境構築の開発に数カ月以上かかるという課題がありました。一方で、Euro NCAP※1やADASカメラの検証試験は主に実走行にて行われていますが、(実走行が可能な)試験環境の構築や検証走行に多くの工数がかかることが課題となっていました。

新製品の「Alpha Node」は、すでに販売している東陽テクニカの実写映像再生ソフトウェア「Real Video Drive Player」と同じく、CGではなく実際の映像を使用し、車速やステアリング操舵角に連動して自由に実写映像内を運転することができるソフトウェアで、高い没入感で車両挙動のチューニングや乗り心地評価を行えるドライビングシミュレータとして使用可能です。360度カメラで撮影したデータからシミュレーション空間を構築するため短期間で評価に取り掛かることができます。また、「CarSim※2」や「CarMaker※3」などの車両運動シミュレータと連携して使用することで、車両の傾きや沈み込みなどの挙動も「Alpha Node」の映像と連動させることができ、ドライバーが実際に運転する環境を再現できます。

「Alpha Node」映像出力のイメージ|モビリティ・テスティング|東陽テクニカ

「Alpha Node」映像出力のイメージ

今回、「Real Video Drive Player」では実現できなかった全周360度の映像表示が可能になり、大型のドライビングシミュレータで数多く採用されている円筒スクリーンと部分球スクリーンにも対応できるようになりました。一つの撮影データからカメラ視点を変更した映像表示や任意の領域での切り出しを無数に表示することもできます。これにより、実走行なしでLDWS(車線逸脱防止支援システム)やLKAS(車線維持支援システム)などの車線の認識を伴う試験、ACC(定速走行・車間距離制御装置)などの前方車両の認識を伴う試験、AEB(衝突被害軽減ブレーキ)などの前方車両や歩行者の認識を伴う試験が可能になります。また、自動運転車両に搭載される複数の車載カメラシステムの性能試験のために、任意の領域で切り出した複数の実写映像を同期させ、同時に評価することも可能になりました。

東陽テクニカは、今後も、「Alpha Node」の開発や販売などを通して、自動車開発における効率化を図り、電気自動車や自動運転車の開発に貢献してまいります。

※1 Euro NCAP(European New Car Assessment Program)はヨーロッパで実施されている自動車安全テスト
※2 CarSimは米国Mechanical Simulation社によって開発された、乗用車・小型トラック用車両運動シミュレーションソフトウェア
※3 CarMakerは独国IPG Automotive社によって開発された、乗用車・小型トラック用の車両運動シミュレーションソフトウェア

「Alpha Node」で円筒スクリーンに投影した実際の高速道路走行画像|モビリティ・テスティング|東陽テクニカ
「Alpha Node」で円筒スクリーンに投影した実際の高速道路走行画像|モビリティ・テスティング|東陽テクニカ
「Alpha Node」で円筒スクリーンに投影した実際の高速道路走行画像|モビリティ・テスティング|東陽テクニカ

「Alpha Node」で円筒スクリーンに投影した実際の高速道路走行画像
(同一シーンで、左が前方、中央が右前方、右が右後方の画像)

「Alpha Node」の主な特長

(★はオプション)

  • CGモデルではなく実写映像を使用
  • 全周360度もしくは任意の領域を指定して表示
  • 円筒スクリーンと部分球スクリーンにも対応
  • 撮影時の揺れや傾きを補正
  • 車両の運動と映像を正確に連動
  • 運転席位置の視点を自由に移動 ★
  • ハンドル操作による車両の動きと視界の変化を再現★
  • 1 回の撮影映像から車線変更など異なる軌跡を追従★
  • 高度な車両モデル(CarSimやCarMakerなど)と連携★
  • 高精度な位置情報(GNSS)と連動★
  • 運転トレーニング用に走行時の映像を記録★
  • 複数のドライバーと同一シミュレーション空間で連動★
  • 任意の3Dモデルの挿入★

株式会社 岩根研究所について

岩根研究所は1979 年の設立以来、「地球に愛されていることを実感し、地球を愛する」ことをコンセプトに、ビデオ映像の最新解析技術を開発してきました。特に同所が開発した道路ビデオ3DGIS(地理情報システム)は、地理・路面といった道路交通分野において広く普及し、国際的にも高い評価を受けています。システムを支える二次元全天球映像を三次元化するCV(カメラベクトル)技術(特許取得済)は、従来多くの工程と時間を必要とした三次元道路情報の取得を、高速かつ半自動的に行うことを世界で初めて実現しています。
株式会社 岩根研究所 Web サイト:http://www.iwane.com/

本件に関するお問い合わせ先

株式会社東陽テクニカ 経営企画部 マーケティング課
TEL:03-3279-0771(代表)
E-mail:marketing_pr@toyo.co.jp

※本ニュースリリースに記載されている内容は、発表日現在の情報です。
製品情報、サービス内容、お問い合わせ先など、予告なく変更する可能性がありますので、あらかじめご了承ください。

※記載されている会社名および製品名などは、各社の商標または登録商標です。

関連ソリューション
SOLUTION

       

実写映像再生ソフトウェア True Sim

実走行で撮影した映像の視点を変更して再生リアルなバーチャル空間を自由に走行

詳細を見る
本ウェブサイトではサイト利用の利便性向上のために「クッキー」と呼ばれる技術を使用しています。サイトの閲覧を続行されるには、クッキーの使用に同意いただきますようお願いいたします。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。