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ニュースリリース
2018/11/28

ドライビングシミュレータ用実写映像再生ソフトウェア 「Real Video Drive Player」を発売、 専用実写映像撮影・加工サービスを開始

※本記事は2018年11月28日に掲載した記事の再掲載となります。情報はもとの掲載日現在の情報です。
最新情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:五味 勝)の技術研究所は、ビデオ映像の三次元化技術で世界的に高い評価を受ける株式会社 岩根研究所(本社:北海道札幌市、代表取締役:岩根 和郎)と共同で、実写映像内をバーチャルドライビングできる、ドライビングシミュレータ用実写映像再生ソフトウェア「Real Video Drive Player」を開発いたしました。本ソフトウェアの販売と、専用実写映像撮影・加工サービスを2018年11月15日より、日本ならびに米国で開始いたします。

「Real Video Drive Player」は、実写映像内をバーチャルにドライビングできる機能をドライビングシミュレータに搭載し、従来のCG空間と比べて高いリアリティと没入感を得られて、より正確な車両挙動のチューニングと乗り心地・快適性の評価が実施できるソフトウェアです。CG空間の制作と比べてはるかに短期間に目的とする道路映像で評価が実施できる「専用実写映像撮影・加工サービス」も併せて提供します。

本ソフトウェアを搭載した体験システムを、地理空間情報に関するサービス・製品・技術が一堂に会する「G空間EXPO2018 Geospatial EXPO 2018 Japan」(会期︓2018年11月15日(木)~17日(土)、会場︓日本科学未来館)にて展示いたします。

「Real Video Drive Player」の操作画面

「Real Video Drive Player」の操作画面

現在、自動車の開発現場では、これまでになく多様な開発・評価を同時に進めることが求められています。例えば、パワートレインの電動化がますます進み、構造が従来の自動車と大きく変化しているため、構造次第で大きく変わる車両挙動のチューニングや音・振動などの乗り心地評価の重要性が高まっています。また、自動運転に向けて多くの運転補助技術の開発が行われ、運転補助装置が作動した際のドライバーの乗り心地など、新たな評価も必要となってきています。しかし、増加する需要に対して、実車・運転手・専用コースを必要とする従来の評価手法のみで対応することは、費用や時間の面で現実的ではなく、またドライバーの安全性や負荷軽減の観点からも、ドライビングシミュレータによる代替需要が高まっています。

しかし、一般的なドライビングシミュレータは、シミュレーション空間がCG(Computer Graphics)技術で制作されているために没入感に乏しく、振動装置を備えた台上で実車の挙動を再現した場合でもドライバーは実走行試験と同じ感覚を得られないという課題があります。さらにCGでシミュレーションしたい都市や郊外、高速道路などの空間を制作する場合には、必要なパーツ一つ一つを作る必要があるため、数か月から1年以上の納期がかかり、評価にすぐに取り掛かれないという問題もあります。

東陽テクニカ 技術研究所は、岩根研究所が持つ実写映像から連続した3D空間を作り出すCV技術※1を応用することで、現実の道路を撮影した実写映像内でドライビングシミュレーションができるソフトウェア「Real Video Drive Player」を共同開発しました。実写映像内をバーチャルドライビングすることで、高い没入感で車両挙動のチューニングや乗り心地評価を行えるドライビングシミュレータ用実写映像再生ソフトウェアです。

「Real Video Drive Player」は、左右130度以上の広い視野を一度に表示することができます。映像内では、アクセルに応じて景色の流れる速度が変化し、ハンドル操作に連動して視野が変化します。ドライバーの操作によって交差点の右左折や車線変更も可能です。また、一つの映像内で運転席や助手席などを想定した位置に自由に視点変更できるため、いくつもの映像データを撮影することなく様々な座席位置あるいは車種を想定した試験を行うことができます。さらにリアルな車両挙動を求めるユーザーへはCarSim®※2との連携オプションを用意、特定の実車を想定したシミュレートを実現します。

併せて、「Real Video Drive Player」で再生できる専用の映像データを提供する「専用実写映像撮影・加工サービス」を開始します。専用の車載撮影機材で顧客の求める地域の道路撮影を行い、CV技術を用いて映像加工します。撮影は時速40km程度で行うため、数十km以上の長距離でも1日で終えることが可能で※3、さらに映像の加工も撮影後1~数日で完了します。

「Real Video Drive Player」を利用すれば、従来制作に一年かかることもあったCGと比べ、はるかに短期間で、目的とする道路での車両挙動のチューニングや乗り心地評価を開始することができるため、新車の開発スピードをより加速することが可能です。

専用実写映像の撮影風景

専用実写映像の撮影風景

東陽テクニカは、「Real Video Drive Player」の販売と専用実写映像撮影・加工サービスの提供を通して、自動車開発で没入感やリアリティを重視する車両挙動のチューニングやドライバーの乗り心地評価の効率化を図り、自動車の電動化や自動運転車の開発に貢献してまいります。

主な特長

  • 実写映像内をドライビング
  • 撮影時の揺れや傾きを補正
  • 車両速度に連動した映像の追従
  • 視点の変更により運転席や助手席など座席位置の違いを再現(オプション)
  • ハンドル操作による車両の動きと、それに伴う視界の変化を再現(オプション)
  • 1回の撮影映像から車線変更など異なる軌跡を追従(オプション)
  • 高度な車両モデル(CarSim®)と連携(オプション)
  • 高精度な位置情報(GNSS)と連動(オプション)

製品データ

製品名:ドライビングシミュレータ用実写映像再生ソフトウェア「Real Video Drive Player」
販売開始:2018年11月15日

「G空間EXPO2018 Geospatial EXPO 2018 Japan」に出展

  • 会期:2018年11月15日(木)~11月17日(土)
  • 会場:日本科学未来館 企画展示ゾーンa・b
  • ブース番号:11
  • 展示会公式サイト:http://www.g-expo.jp/

※1 : CV(カメラベクトル)技術は、全周映像からカメラ位置を高精度に求めることで、いつでも三次元化可能なCV映像を生成する岩根研究所の独自技術
※2 : CarSim®は米国Mechanical Simulation社によって開発された、乗用車・小型トラック用車両運動シミュレーションソフトウェア
※3 : 撮影に必要な期間は撮影速度や撮影環境によって変化

株式会社 岩根研究所について

岩根研究所は1979年の設立以来、「地球に愛されていることを実感し、地球を愛する」ことをコンセプトに、ビデオ映像の最新解析技術を開発してきました。特に同所が開発した道路ビデオ3DGIS(地理情報システム)は、地理・路面といった道路交通分野において広く普及し、国際的にも高い評価を受けています。システムを支える二次元全天球映像を三次元化するCV(カメラベクトル)技術(特許取得済)は、従来多くの工程と時間を必要とした三次元道路情報の取得を、高速かつ半自動的に行うことを世界で初めて実現しています。
岩根研究所 Webサイト:http://www.iwane.com/index_ja.php

本件に関するお問い合わせ先

株式会社東陽テクニカ 機械制御計測部
TEL:03-3245-1242(直通)
E-mail:ele2@toyo.co.jp
「Real Video Drive Player」紹介サイト:https://www.toyo.co.jp/mecha/products/detail/truesim.html
東陽テクニカ「自動車計測ポータル」:https://www.toyo.co.jp/solution/car/

※本ニュースリリースに記載されている内容は、発表日現在の情報です。
製品情報、サービス内容、お問い合わせ先など、予告なく変更する可能性がありますので、あらかじめご了承ください。

※記載されている会社名および製品名などは、各社の商標または登録商標です。

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