「第9回ドアサミット」自動車のドアに特化したカンファレンス
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国内の自動車メーカー主催のドアに関する情報交換会
「ドアサミット」は、国内主要自動車メーカー各社の主催による、自動車のドアに特化したカンファレンスです。2016年、自動車ドアに関する情報交換の場を求める自動車メーカーの声に応えて東陽テクニカが事務局となりスタートしました。
「日本のドアをよりよくしていこう!」を理念に定例開催され、第9回となる2024年も昨年と同様、リアルとオンライン同時開催のハイブリッド形式で9月10日に開催されました。自動車メーカー、サプライヤーから265名(接続アカウント数)の自動車ドア開発に取り組むエンジニアが集まり、現在のドアに関する技術やその未来について活発な意見交換が行われました。
東陽テクニカは事務局として、主催自動車メーカー各社とのプログラム内容調整、開催の準備、当日の進行、終了後のアンケート集計などドアサミットの開催と発展を支援しています。ドアサミットの継続的な開催を通して、日本の自動車産業により広く貢献することを目指しています。
第9回もリアルとオンライン同時開催
第5回までのドアサミットは、東陽テクニカ本社のセミナールームに全国から約100名のドアエンジニアが集結し、自動車メーカー各社のドアパネルの実物展示、テーマ別に分かれてのグループディスカッションなど、リアルイベントならではの取り組みが行われていました。
第6回、第7回は感染症対策のためオンライン開催でしたが、第8回からリアルイベントも再開しました。第9回もリアルイベントを継続し、オンラインとのハイブリッド形式で開催しました。
東陽テクニカ本社には自動車メーカー8社と技術講演の発表を行ったサプライヤー2社の合計73名のドアエンジニアが集結し、オンラインには265名(リアルイベントの参加者73名も含む)の参加者が集まりました。
今回も恒例の「技術講演」「リアルタイムアンケート」などのプログラムに加え、自動車メーカー各社による実物のドアパネルを用いた「技術紹介」、「グループディスカッション」などが実施され、活発な意見交換が行われました。
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ドアサミットの様子
第9回ドアサミットの振り返り
技術講演
ドアサミットの恒例プログラムのひとつである「技術講演」では、ドア開発の最前線で活躍するエンジニアがそれぞれのテーマで講演を行います。今回は以下の講演が実施され、質疑応答も盛んに行われました。
- 「走行時 アウターミラーびびりの現象解明と推奨構造」 (トヨタ自動車九州株式会社)
- 「ガラス繊維強化熱可塑性樹脂 Sereebo GF製インナーパネルによる 車載音響性能向上の開発」(帝人株式会社)
- 「新型INFINITI QX80/日産PATROLのドア構造」(日産自動車株式会社)
- 「バッグドアの動作シミュレーション~当たり前品質と魅力的品質への設計計算~」(ニュートンワークス株式会社)
参加者による投票の結果、最優秀講演賞はトヨタ自動車九州株式会社の講演が選ばれました。
技術紹介
昨年まで自動車メーカー各社がドアパネルの実物を持ち寄り、参加者が間近で実物のドアを観察できる展示コーナーでしたが、質問が尽きない大人気のコーナーだったため、今年は自動車メーカー各社のドアパネルを使った「技術紹介」へプログラムを改めました。 今回も質疑応答が尽きない、魅力あふれるプログラムとなっていました。
- トヨタ自動車株式会社:「プリウス」のリアドア
- 本田技研工業株式会社:「FREED」のドア
- 日産自動車株式会社:「INFINITI 新型 QX80」のドア
- ダイハツ工業株式会社:「ハイゼットカーゴ」のスライドドア
- 株式会社SUBARU:「新型フォレスター」のフロントドア
- 三菱自動車工業株式会社:「トライトン」のフロントドア
- スズキ株式会社:「先代スペーシア」と「新型スペーシア」のフロントドア
- マツダ株式会社:デザイン実現のための開発技術
参加者による投票の結果、最優秀賞は日産自動車株式会社の技術紹介が選ばれました。
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技術紹介プログラムの様子
リアルタイムアンケート
「リアルタイムアンケート」も毎年恒例のプログラムです。 ドアサミット主催の自動車メーカー各社が事前に用意した質問について参加者からの回答をアンケート方式で募り、その場で結果を共有しています。
例年同様、各社の意見交換が促進されたプログラムとなりました。
【SUBARU】【複数回答可】樹脂のリサイクルについて欧州ELV規制(新車で使用する樹脂材の25%以上をリサイクル材とする)が採用される可能性が高いですが、対応する上での課題は?
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【日産自動車】【単一回答】今後、採用が増えていきそうなドアハンドルタイプは?
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【トヨタ自動車】【複数回答可】ドア開発において最も苦戦している項目は?
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グループディスカッション
「グループディスカッション」はリアルイベントのメインプログラムです。ドアの設計開発に関する各種テーマを用意し、参加者がテーマごとに分かれてグループをつくってディスカッションを行いました。 本プログラムはオンライン向けの配信は行わず、リアルイベント参加者のみでの実施となりました。
今回は以下の6つのテーマで実施しました。
- 質感の良いドア
- ドアハンドルの構造
- 開発の組織・プロセス
- 未来のドア
- 目標性能の決め方
- 遮音・騒音対応
どのグループも非常に活発に議論が行われ、大いに盛り上がりました。
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グループディスカッションの様子
ドアエンジニアが一堂に会し、活発な意見交換の場となっているドアサミットを東陽テクニカは今後も支援させて頂きます。
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ドアサミットの様子
ドアサミットに関するお問い合わせ先
株式会社東陽テクニカ オートモーティブ・ソリューション部
TEL:03-3245-1058(直通)
E-mail:web-car@toyo.co.jp
Webサイト:https://www.toyo.co.jp/mecha/
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