September 18, 2024
DerScannerのバイナリ解析で、レガシーアプリケーションの脆弱性診断を
*本記事は DerSecur社の以下のブログ記事(2025年1月6日時点)の参考訳です。
Testing a Legacy Application for Vulnerabilities with DerScanner Binary Analysis
*ブログの内容は更新されている可能性があります。
本記事では、レガシーアプリケーションのセキュリティ確保の重要性とその課題についてお話したいと思います。レガシーアプリケーションの場合、開発担当者が既に退職していたり、ソースコードが手元になかったりと、大きなセキュリティ上のリスクを抱えていることがあります。しかし、こうしたアプリケーションの使用をすぐに止められるかと言えば、そう簡単な話ではありません。そのため、このようなアプリケーションのセキュリティ対策は非常に重要であり、DerScannerはその点で役立つツールです。
レガシーアプリケーションの扱いの難しさ
例えば、あなたがある会社の情報セキュリティの担当者だったとします。その会社では、Aさんという開発者が作った、あるアプリケーションを利用していますが、あなたはAさんが誰なのかも分からず、そのアプリケーションのソースコードも入手できない状況です。それでも、会社としてはそのアプリケーションを今後も使い続ける必要があり、あなたはそのセキュリティ対策を求められています。
DerScannerを使った解決策
DerScannerは、CやC++、Javaなどの様々な言語で記述されたアプリケーションや、iOSやAndroid向けのモバイルアプリケーションの実行ファイルを解析できるため、上記のような問題の解決に最適です。その利用方法は以下の通りです。
- レガシーアプリケーションの実行ファイルをDerScannerにドラッグ&ドロップ
- DerScannerでアプリケーションをスキャンし、脆弱性を検出
- スキャンが完了後に、アプリケーションの総合セキュリティスコアや検出された脆弱性の情報を確認
スキャン結果の確認
総合セキュリティスコアや脆弱性グラフなどを確認することで、アプリケーション全体のセキュリティ状態を把握することができます。しかし、具体的な対応策を講じるためには、さらに詳細な情報が必要になるかもしれません。
DerScannerは、スキャンで使用する実行ファイルからソースコードを再構築することができます。これにより、オリジナルのソースコードが手元に無くても、脆弱性が存在する箇所を正確に特定することが可能になります。このような詳細情報は、アプリケーション内のセキュリティ上の問題を理解するうえで非常に有用です。
WAF(Webアプリケーションファイアウォール)の設定ガイドで対策を実施
「詳細な情報は助かるが、ソースコードを変更できないのであれば、あまり役に立たないのでは?」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。DerScannerを使ってスキャンを実施すれば、検出された脆弱性ごとに、Webアプリケーションファイアウォール(WAF)の設定ガイドが提供されます。
ソースコードを変更できなかったとしても、脆弱性が悪用されるのを防ぐための別の対策を講じることはできます。DerScannerは、F5やModSecurity、ImpervaなどのWAFソリューションに対応しており、それらを適切に設定するための詳細な手順を提供します。
まとめ
レガシーアプリケーションのセキュリティ確保は、難しい課題です。ソースコードにアクセスできない場合は特にそうでしょう。しかし、企業の情報を守るためには、これらのアプリケーションのセキュリティ対策は不可欠です。DerScannerは、レガシーアプリケーションを分析し、詳細な結果レポートと実行可能な脆弱性対策を提供することで、包括的なセキュリティ対策をサポートします。レガシーアプリケーションの安全性を確保し、セキュリティリスクを最小限に抑えるために、ぜひDerScannerをご活用ください。
DerScannerについて詳しく知りたい方はこちらをご覧いただくか、以下までお気軽にお問合せください。