IRドロップ ①-測定への影響
オーミックドロップ(以下、 IR ドロップと記載します)とは、材料を通る電子の流れに起因する過電圧を意味します。電気化学では一般的に、電解液の抵抗や、表面の薄膜や接続によって起因する電圧を表します。 このアプリケーションノートで以降に記載されますが、 IR ドロップは測定結果に影響を与え、結果の解析の誤差要因となります。このノートでは、いつくかの電気化学測定における IR ドロップの影響に焦点をあてて解説します。
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オーミックドロップ(以下、 IR ドロップと記載します)とは、材料を通る電子の流れに起因する過電圧を意味します。電気化学では一般的に、電解液の抵抗や、表面の薄膜や接続によって起因する電圧を表します。 このアプリケーションノートで以降に記載されますが、 IR ドロップは測定結果に影響を与え、結果の解析の誤差要因となります。このノートでは、いつくかの電気化学測定における IR ドロップの影響に焦点をあてて解説します。
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EISは、ある状態の電気化学系の研究において、界面で起こる反応の性質を理解するために使用される有効な測定手法であり、電位または電流の正弦波を印加することで得られる測定系の線形応答解析により求められます。 上記で定義したEISを使用するには、研究対象となる反応系について様々な要件を満たす必要があります。
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ユーザがEC-Lab®ソフトウェアで良好な測定結果を得ることをサポートすることです。そのために、いくつかの重要なポイント(接続方法、ケーブル長、実験条件など)の詳細を以下に記載します。
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ある電気化学系においてナイキスト線図のプロットは、半円の中心が実数軸の下に位置し、つぶれた半円を描くことがあります。この特性は、電極の表面が荒い場合に起こります。 このつぶれた半円は、通常シミュレーションやフィッティングをする場合、R(Resistance)とC(Capacitance)の並列回路(R/C回路)の代わりにRとQ(constant-phase element, CPE)の並列回路(R/Q回路)を使用します。Cの代わりにQを使用する場合、疑似容量(Pseudo Capacitance)と呼ばれる等価容量を計算すると便利です。
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EC-Lab®およびEC-Lab®Expressでは、SPEIS(Staircase Potentio Electrochemical Impedance Spectroscopy)テクニックを使用して、電位ステップ掃引中に連続でインピーダンス測定を行うことが可能です。このテクニックを使用することにより、各電位ステップにおけるインピーダンス測定を自動で実行することができます。この技術の主な使用目的は、定常分極曲線に沿った電気化学の反応速度を調べることです。電流制御であるSGEISテクニックを用いた際にも同様の測定を行うことが出来ます。
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電気化学分野でインピーダンス測定を行う場合にはいくつかの適用条件があり、線形性・不変性・因果性の3点になります。実際、サンプルが定常状態に達していない場合、インピーダンス測定の適用条件を満たすことができず、測定結果に影響を及ぼします。
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誘電率とは物質の分極のしやすさ(電気を蓄えられる大きさ)の指標で、コンデンサ用材料や絶縁体の性能評価において一つの指標となります。誘電率を測定することは、誘電体・絶縁体の特性を評価するうえでとても重要な情報となりますので、本項目では誘電率測定について解説いたします。
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微小電流測定(1nA未満)は、半導体デバイスの設計と製造品質を評価する重要な測定です。 また半導体デバイスが小型化されていくにつれて、リーク電流は電力消費を大幅に増加させ、デバイスの性能低下を引き起こす可能性があります。リーク電流の原因の多くは温度依存性を持つため、リークを評価する方法として極低温プローブ測定は効果的です。 ここでは微小電流測定、極低温プローブ測定の重要なポイントをレビューします。
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物質は温度が変わると熱膨張係数に応じて寸法が変化します。サンプルステージを室温から4.2K まで冷却するとプローブアームの温度も変化するので長さが400μmほど収縮します。そのためサンプルステージの温度を変えるときは、プローブの再接触が推奨され、従来は自動的に温度を変化させる測定は困難でした。 これを解決する方法として、世界初となる温度を可変させても接触位置をキープするフレキシブルプローブをご提案します。
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当社取扱いのAMETEK Programmable Power社のプログラマブル交流電源は、航空機搭載機器の電源試験DO-160(セクション16)を簡単に実施できるプログラムを提供しています。本記事ではDO-160について、その概要をご紹介します。
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昨今、Eモビリティの普及や再生可能エネルギーの活用が本格化してきており、それに伴い電装品の 開発も活況を迎えています。これらの製品はバッテリー製品やバッテリーからエネルギーを得る製品が多く、エネルギーの出し入れが必要な双方向動作があたりまえとなっています。 本記事では、双方向動作を行う製品の開発現場で欠かせない設備である双方向直流電源について、 その基本と活用例、および弊社取扱い製品の特長についてご紹介します。
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本記事では主に直流電子負荷装置をこれからご検討される方向けに、基本的な動作や選定に際しての注意事項 などの知っておいたほうが良い事項についてご紹介してします。 電源装置やDC/DCコンバータ、バッテリー製品などの直流出力の製品開発において、その試験を行うために 電子負荷装置は欠かせない設備の1つです。電子負荷装置はプログラム可能なため、一定の負荷環境や変動する 負荷環境をコントロールでき、意図する試験環境を作り出すために必須の設備といえます。
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当社取扱いのプログラマブル電源のほとんどは、入力側と出力側が絶縁されている絶縁型の電源装置です。本記事では電源における絶縁の意味と、その特性が望ましい理由についてご紹介します。 絶縁型の電源装置は、出力が入力から電気的に独立しています。つまり、入力と出力の間に接続はありません。複数の出力がある絶縁型電源装置の場合は出力電圧も互いに独立しており、出力間も互いに接続はありません。 それでは、絶縁型の電源装置が望ましい理由とは何でしょう?
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三相交流にはいくつかの異なった構造/結線があるため、電源装置に三相交流を供給する際、混乱が生じる事があります。ですので、まず初めに使用する施設/設備における電源の構造を確認し、電源装置への接続(入力)を決定する必要があります。 三相交流は通常5つの線からなる構造で施設/設備へ分配されます。5線のうち3線は電流キャリアであり「相」と呼ばれ、それぞれ120度位相がずれています。4つ目の線は中性線と呼ばれ、電流キャリアである3つの相の電流が一致している限り、中性線に電流は流れません。そして、最後の5つ目はアース線です。 今回は三相交流における代表的な2つの結線について紹介します。
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直流電源装置を選定する際、アプリケーションによっては電圧または電流のスルーレートが 重要な場合があります。特に自動テストにおいては設定した電圧や電流への到達スピードが テスト時間に影響するため、スルーレート特性が重要になることが多いです。本記事では 直流電源装置選定の際に役立つ、スルーレート向上のためのアイデアをご紹介しています。
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昨今のEモビリティ(電気自動車など)の普及や再生可能エネルギーの活用において、電装品の製品開発は活況を迎えています。これらの製品開発や品質保証、出荷検査において、その検証に欠かせない設備の1つが電子負荷装置です。しかし、従来の電子負荷装置には開発者および経営者を悩ませる2つの問題がありました。本記事では、その問題を解決するソリューションとして電力回生式直流電子負荷とその利用例についてご紹介します。
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直流電源装置で電力供給を行う際、対象の負荷が必ずしも安定した負荷とは限りません。 インバーター、DC/DCコンバータ、DCモーターなどの負荷は大きなリップル成分を持つ ことが多く、スイッチングタイプの直流電源装置でこれらの負荷に電力供給する場合には 予期せぬ問題が発生することがあります。本記事では大きなリップル成分を持つ負荷を扱う 際に、外付けキャパシタを用いて問題を回避する方法について紹介しています。
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電気自動車や燃料電池車などの普及で、高圧車載電装品を安全に開発・評価することは近年における 重要な課題の1つです。LV123規格は欧州の自動車メーカを中心に策定された高圧車載電装品(60-1500V) に対する試験項目が記述されています。近年では、LV123を参考に国際標準規格ISO7637-4も策定 されており、世界的に高圧車載電装品に対する試験の需要が急増しています。本記事では、双方向直流電源 PSBシリーズを用いて、高電圧・高スルーレートが求められるLV123規格試験を低コスト・省スペースで 実施する方法を紹介しています。
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直流電源装置でDCモーターやファンなどの誘導性負荷に電力を供給する場合や、バッテリーの充電試験を行う場合などは、高電圧スパイクや電流の逆流などにより電源装置が故障する恐れがあります。本記事ではダイオードを使用して直流電源装置を保護する方法について紹介しています。
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電源装置を使用してDUT(測定対象のデバイス)に電流を流すと、電線の抵抗により電圧降下が生じます。この電圧降下が原因で対象のデバイスに目的の電圧を印加できずシステムがうまく動作しないことがあります。本記事では電線による電圧降下の計算方法と、電圧降下を補正するためのリモートセンスについて紹介しています。
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