FAQ
PCB社技術情報
音響技術
ID.セクション Ⅳ:仕様説明
Q. 69 コンデンサ型マイクロホンと圧電型圧力センサとの違いは何ですか。
A.
コンデンサ型マイクロホンは、コンデンサを使っています。音圧がマイクロホンにインパクトを与えると、振動によりダイアフラム(振動版)とバックプレート(電極)間のギャップが変化します。この静電容量の変化により、電圧が出力されます。IEC 61094 規格は、コンデンサ型マイクロホンの寸法上の特性と動作基準を定めています。
圧電型圧力センサは、機械的ストレスに対して電荷を生じる(またその逆の現象も起こす)物質が使われています。この物質にはデバイスが圧力波を検知した時に生じる電流を流すために、電極が取り付けられています。圧電型圧力センサは、上記の規格には適合しません。コンデンサ型マイクロホンも圧電型圧力センサも、ともに音圧レベルを計測します。
圧電型圧力センサによく使われる圧力単位は、1平方インチ当たりポンド(psi)であり、コンデンサ型マイクロホンにはパスカル(Pa)またはデシベル(dB)が使われます。圧電型圧力センサや一部の圧力センサは、ICP®センサまたはそれに類似した2-20 mAの定電流源から電力を使用することができます。
アプリケーションの観点から言うと、コンデンサ型マイクロホンのノイズフロアは多くの場合10-15 dBAと非常に低く、無響室に最適です。ヒトの可聴域より高い音や低い音も計測できるよう設計されています。圧電型圧力センサのノイズフロア仕様は、多くの場合90-100 dBと高いですが、200 dBを超える非常に高い音圧レベルも計測できます。圧電型圧力センサは非常に堅牢で、爆破試験などのアプリケーションに最適です。