自動鉱物粒子解析SEM 【TIMA】
TESCAN社TIMAは、MLAとも呼ばれる自動鉱物粒子解析に特化した最新鋭の走査電子顕微鏡です。
最大4つのEDS検出器が装着可能で、その同時取得により高速分析が実現します。ショットキーエミッター搭載の電子銃を採用しているため、微細な鉱物粒子の識別が高い空間分解能で可能です。専用の自動ソフトウエアにより、SEM観察とEDS分析が無人でできるだけでなく、粒子の分離や鉱物種の同定も自動で行うことができます。
選鉱における鉱物試験として非常に有効なツールであるだけでなく、岩石の微細組織解析に代表される地球科学分野の研究や、考古遺物や文化財の鉱物学的研究にも高い能力を発揮します。
特長
- ユーザーの経験に依存することなく、鉱物粒子の同定と定量的解析が可能
- 最大4つのEDS検出器の搭載とTESCAN独自のスペクトル加算アルゴリズムにより、高速かつ精密な分析が実現
- 反射電子像、EDSによる元素マッピング、カソードルミネッセンスの同時取得
- ユーザーが指定した鉱物種の場所を自動で特定
- 無人運転とリモート・オフライン解析をサポートする自動ソフトウエア
- 低真空モード、EBSDやWDSの分析機能の拡張が可能
- 共焦点ラマン顕微鏡とのインテグレーションが可能
アルカリ玄武岩中に産出するペリドタイト捕獲岩のマグネシウム(Mg)の分布
ダイヤモンドのカソードルミネッセンス像
粒子毎に鉱物相の同定とその随伴状態の分析を行い、鉱物種ごとに色分けした様子
仕様
電子銃 | 高輝度ショットキーエミッタ |
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分解能 | 高真空モード 1.2nm at 30kV 3.5nm at 1kV ビーム減速モード 1.8nm at 1kV 低真空モード (オプション) 1.5nm at 30kV |
最大観察視野 | 50mm at max WD |
加速電圧 | 200V ~ 30kV |
最大プローブ電流 | 400nA |