Helix Coreサーバ管理者ガイド: マルチサイト展開 (2019.1)

Helixサーバの複製

このトピックは「統合サービスの概要」を既にお読みいただいている方を対象としています。

複製とは、特定のHelix Coreサーバのデータを別のHelix Coreサーバに(可能な場合はリアルタイムで)複製するということです。複製機能を使用すると、以下のことが可能になります。

  • ウォームスタンバイサーバを設定する

    レプリカサーバは、最新の状態になっているウォームスタンバイサーバとして使用することができます。マスターサーバで障害が発生した場合は、このレプリカサーバが使用されます。こうしたレプリカサーバを使用するには、サーバのメタデータとバージョンファイルの両方を複製する必要があります。

  • プライマリサーバの負荷とダウンタイムを低減する

    レプリカサーバに対して、長時間実行されるクエリ、レポート、ビルド、チェックポイントを実行することができます。これにより、ロックの競合を減らすことができます。チェックポイントと一部のレポートタスクについては、メタデータのみ複製する必要があります。レポートとビルドタスクの場合、レプリカサーバはメタデータとバージョンファイルの両方にアクセスする必要があります。

  • ビルドファームをサポートする

    クライアントワークスペースとそのワークスペースの各haveリスト用の複製されていないローカルのストレージを持つレプリカは、ビルドファームとして実行することができます。

  • 書き込み要求を集中サーバに転送する

    転送レプリカは、バージョンファイルとメタデータ両方の読み取り可能キャッシュを保持し、メタデータまたはファイルのコンテンツを書き込むためのコマンドを集中サーバに転送します。転送レプリカは、Helixプロキシの機能に加え、レプリカのパフォーマンスが改善されたものです。(転送レプリカを設定するを参照。)

複製機能を集中認証サーバと組み合わせることにより、Helixサーバの管理者は、レプリカサーバにコマンドをリダイレクトするようにHelixブローカを設定して、任意の数のレプリカサーバ間で負荷を効率的に分散することができます。詳細については、「集中認証サーバ(P4AUTH)」および「Helixブローカ」を参照してください。

注意

ほとんどのレプリカ構成は、データの読み込みを目的としています。リモートサーバに対する読み取り/書き込みアクセス権が必要な場合は、転送レプリカ、分散Perforceサービス、またはHelixプロキシを使用してください。詳細については、転送レプリカを設定するコミットエッジ、およびHelixプロキシを参照してください。